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「書だ 石川九楊展」(上野の森美術館)

2017/7/23(日)

「書だ」と言われても、これは本当に「書」なのだろうか。会場に入って作品を見始めても、頭の中には疑問符が飛び交う。自分の考える「書」とは、どんなに崩してあっても「字」が書いてあって、読めば分るというもの。しかし、これは・・・

最初の作品は「エロイ・エロイ・ラマサバクタニ又は死篇」。物凄く長い巻紙に、延々と描かれている「書」。部分部分は読み取れるが意味不明。何じゃこりゃ。「言葉をコラージュし、灰色に染めた紙に落書きするように書いた」。そうですか。

その上の壁面には「李賀詩」。何だか、文字が上から黒く塗りつぶしてある感じ。読めないぞ。初期の作品が並ぶ部屋も理解できず。「言葉」と「書」の表現の関係を回復させた、と言われてもなぁ。呆然。

そして続いて、古典へ移行(本人曰く「退去」)していく作品群。「徒然草」「方丈記」「歎異抄」。これは、かの古典を再現しているのか。手も足も出ない。

そして2Fに上がり、いよいよ「源氏物語五十五帖」。ここまで来て、流石に開き直る酒飲みオヤジ。これは「判読」するのではなく、「鑑賞」するものだ。いわば絵画でいうところの抽象画だと思えば良いのではないか(全然違うのかもしれないが)。

カンディンスキーのような抽象絵画だと思って観ていく。良いではないですか。源氏物語の各帖の物語を想起させる謎の線たち。これは面白い。続いて「カラマーゾフの兄弟」や「吉増剛造の詩」。イイね。

近作は9.11や3.11などの時事テーマ。最後は千個の盃に一文字ずつが描かれた「盃千字文」。近年、ここまで理解不能な現代美術(?)を観たのは初めてだ。でも、開き直って観ると楽しかったぞ。自分の現時点の限界を思い知らされたけどね。。。

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「書だ 石川九楊展」(上野の森美術館):~2017.7.30(日)

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