文化・芸術

「いとうひろし展」(石神井公園ふるさと文化館分室)

2017/8/11(木)

絵本作家いとうひろしの原画展をやっている、と風の噂にきいた。本日は「山の日」。幸い、あまり暑くない。いとうひろしファンの家人に背中を押され、出撃じゃ。あの会場は、どの駅からも結構歩くのであったな。上石神井駅から歩くルートをチョイス。

途中、まずは氷川神社にお詣り。石神井総鎮守。境内に水田があって、もう田植えが終わっていた。お詣りをすませ、神社の裏手側から三宝寺池の方へ降りていく。勝手知ったるエリア。10年ほど、下石神井に住んでいたからね。

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三宝寺池は、木々が鬱蒼と茂っていていい感じ。東京23区内で、よくこれだけの自然が残っているな。しかも、昔と比べて池沿いに遊歩道が整備されていて散歩しやすい。ほ~。蓮の花が咲いている。

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さて。主目的の「いとうひろし展」。分室の方ですね。これか。「おさる」シリーズのポスターがお出迎え。「ルラルさん」シリーズの原画や、「ごきげんなすてご」のコーナなど、盛り沢山。うちの長男が好きであったな、いとうひろし。それで、あんな変わり者に育ったか(笑)。

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ここまで来たら、ついでに石神井池も一回り。三宝寺池は自然の池だが、こちらの石神井池は人造湖。足漕ぎボートが2~3つ。昔は、池中にボートが溢れていたがね。今の若い衆は手でボートを漕げんのかな。

自分は一時、アーサー・ランサムにはまっていた。ヨット生活は無理にしても、ボートくらいは漕げるようになりたいと思い、この池で結構練習したなぁ。今や神宮輝夫先生の新訳が出ている。家の片隅にある昔のランサム全集、どうするかな・・・

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石神井池を一周して、「ふるさと文化館」の本館にも顔を出す。企画展「独立70周年 練馬区誕生への軌跡」をやっておる。練馬区は東京23区の中で、一番最後に出来た区。この展示が、意外といっては失礼だが面白かった。何となく土地勘があるからね。

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腹減った。遅い昼飯は、この「ふるさと文化館」の中にある武蔵野うどん屋「エン座」で。何時も混んでいるだよね、ここ。初めて入れた。メニューから「糧うどん」の冷しを選択。茹で上がるのに15分ほどかかる、と。

思わずビールを頼もうかと思ったが自重。待つこと暫し。来ました。成程。肉とか揚げとか、おかずがタップリ入ったつけ汁で、うどんを食べるんですね。これは美味しい。人気店のはずだ。量も丁度良い。大盛を頼まなくて正解。

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帰りも上石神井駅からのルートで。石神井図書館裏手の「三宝寺」にもお詣りに。真言宗智山派の寺。これは立派な山門。御成門というのか。徳川家光が、ここにも鷹狩の時に寄った、と。鐘楼も立派だ。

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帰りに自分の母校の高校の脇を通る。何じゃこりゃ。大学のゴルフ部の練習場に、敷地の一部を貸しているんかい。うちの大学に「ゴルフ部」は似合わんぞ。まぁ、なかなか良い散歩日和ではあったがね。。。

↓おまけ 『アーサー・ランサム全集』の1巻目(岩波少年文庫版)

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「吉田博展」(損保ジャパン日本興亜美術館)

2017/7/30(日)

吉田博? 誰それという感じのド素人オヤジ。家人が行きたいというので、お付き合い。正月に観た川瀬巴水同様に、新版画も手掛けた画家らしい。新宿の高層ビル群の一角にある「損保ジャパン日本興亜美術館」(長い名前だ 笑)へ。

明治から昭和にかけての風景画の第一人者で「山の画家」とも呼ばれていた吉田博。福岡県久留米の出身ですか。まずは若い頃の水彩画を中心として絵。この14才の時の習画帖のスケッチ、抜群に上手い。「浅間山」「雲叡深秋」といった水彩画。いいなぁ。

そして若くして、片道の旅費だけ握りしめてアメリカに渡った、と。絵をドンドン売って、ヨーロッパにまで渡る修行の旅。水彩の他に、徐々に油彩も。油彩も段々とイイ感じになっていく。これが、かの夏目漱石『三四郎』に登場する「ヴェニスの運河」の絵ですか。へ~。

日本画壇の頂に駆け上がった時期。この「瀧」とか「堀切寺」とかも好みだな。そして、山の絵。大作「穂高山」とか「烏帽子岳の旭」の素晴らしさ。山に登る事自体が好きで、高山に登って、じっくりと描いた、と。だから一般人目線ではなく、登山する人の風景。

この「バラ」の連作もレベルが高いなぁ。こんな画家がいたとは知らなんだ。更に吉田博は、画壇のトップに君臨するだけでは飽き足らず(一方で黒田清輝の一派との軋轢もあったようだが)、更なる絵の高み「木版画」という新世界に挑戦していく。

いや~。これが凄かった。川瀬巴水と同様に、最初は渡辺庄三郎の縁で木版画をスタート。そこから、あっという間にトンデモナイ傑作を残している。「米国シリーズ」の「エル・キャピタン」とか「モレーン湖」。流石は、かのダイアナ妃も自室に飾っていた版画家の作品。

そして、お得意の山の風景。「日本アルプス十二題」の「劔岳の朝」とか大判の「富士拾景」。水流の表現が素晴らしい「渓流」などなど。昭和初期には東南アジアやインドにも出かけて創作。

いや~。眼福、眼福。こんな作家がいたとはね。前後期で結構大規模な展示替えがあると。もう一度見に行く気にさせるレベルの高さ。絵は本当に一期一会やね。。。

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「吉田博展 山と水の風景」(損保ジャパン日本興亜美術館):~2017.8.27(日)

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「センチメンタルな旅」(東京都写真美術館)

2017/7/29(土)

先日のオペラシティでの「写狂老人A」展に引き続き、本日も荒木経惟の写真展へ出撃。恵比寿の「東京都写真美術館」。ここでは「センチメンタルな旅 1971-2017-」展。あの名作『センチメンタルな旅』を中心に据えた構成だ、と。

まずはプロローグとして、私家版として出た『センチメンタルな旅』より前の荒木と陽子さんが恋人同士だった頃の写真。そして『センチメンタルな旅』の写真108点が一挙に並ぶ。荒木と陽子さんの新婚旅行時の写真群。

京都、そして柳川かな。旅先、そしてヌードも含めた夜の交わり。日本独特の小説手法として「私小説」があるのに対して、これは正に「私写真」。アラーキーの写真家としての出発点にして、日本の写真史上に残る名作。

続いて『東京は、秋』。1970年代前半の東京の風景。猥雑さ、すら今は懐かしい。荒木と陽子さんの会話文を読みながら、写真を見て行く。そして陽子さんが若くして亡くなるまでの日々を綴る『冬の旅』。

その後は「妻が逝って、私は空ばかり写していた」と語る通り、『空景』『近景』そして『三千景』(=4時間のスライドショー)と風景写真が続く。更にはオペラシティの時と同じ『写狂老人A日記』。今年の元旦から陽子さんの命日、チロ命日までの、ありのままの写真群。

最後には、陽子さんの死後のアラーキーに寄り添った、家族の一員の愛猫チロの写真が200枚。まさにアラーキーの人生の歩みそのものの写真展。もはや77歳になり、癌で右目を失明。これが打ち止めなのか。いや。タイトルの2017の後には「-」がある・・・

「荒木経惟 センチメンタルな旅」展(東京都写真美術館):~2017.9.24(日)

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写真美術館1階のホールで、見逃していた映画「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」を見る。「Bunkamuraザ・ミュージアム」で「ソール・ライター」展を観た時に、気になっていたのだよ。

でも、正直よく判らなかった。どうやれば、あの写真が生まれてくるのか。当たり前だが、そんな明確な答えはない。本人はしきりに「マイナー」という。予想通りに偏屈なオヤジ。ぶれない事、が強み。でも最後の頃はデジカメを使っていた。そりゃ、そうかね。。。

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ロックスターを肴に一杯 池袋「男体山」

2017/7/25(火)

ボブ・グルーエン。ロックの写真家。彼が撮った「100人のロックレジェンド」展が、池袋パルコミュージアムで開催中。王子での仕事が予想外に長引き、バスで池袋に到着したのは18時前。急ぎ、パルコの本館7Fへ。これか。

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エルビス、そしてボブ・ディランからスタート。この白塗りのディランは「ローリング・サンダー・レヴュー」の時のか。そして、ザ・フー。カッコいいぞ。お隣はツェッペリン。そして何故かスージー・クワトロ。うちにバンドのギタリストが喜びそうな写真(笑)。

70年代のパンク全盛。セックス・ピストルズ、ニューヨーク・ドールズ、ラモーンズ、パティ・スミスにブロンディ。そして王道のストーンズにジョン・レノン。ボブはジョン・レノンの私設写真家だった、と。若かりし頃のエルトン・ジョン。派手なアクション。

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お~。KISSのお宝写真だ。これも、うちのバンドメンバーが喜ぶな。会場には昔の立派なジュークボックス。来場者が好きな曲をかけられるようになっている。「デトロイト・ロック・シティ」かけたった。次のネーチャンはランナウェイズ「チェリー・ボム」かけた(笑)。

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いや~。これだけのロックスターの写真を見る機会は、そうないぞ。立派な写真集が出て、そのプロモーションをかねているようだ。流石に今の財政状況では、写真集には手が出ない。会場でデジカメ撮影(許可されている!)するのみ。

「ボブ・グルーエンと100人のロックレジェンド」展(パルコ・ミュージアム):~2017.8.6(日)

イイ気分になって、軽く一杯ですかね。パルコの脇から文芸座方面の飲み屋街に歩き出す。いかにもオヤジ向け大衆酒場「男体山」。1階は厨房とストレートカウンタで10席程。団体客は次々に2階に上がっていく。ほぼ満員の盛況。辛うじてカウンタ奥の方へ。

ホッピーがあるのか。では黒ホッピー。あと「煮込み」下さい。大ぶりな器に盛られた「煮込み」到着。味噌味のオーソドックスな一品。豆腐が大きいのも嬉しい。あとは焼き物ですね。「カシラ」「ナンコツ」「レバ」塩で1本ずつ。レベル高し。

最後に「極上レバ」を1本炙ってもらってフィニッシュ。勘定は2千円いかず。これは人気店になる訳ですな。駅から近いし。また寄らしてもらいます。

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酔っぱらったアタマで「そうだ。池袋にTSUTAYAができたんじゃなかったっけ」。サンシャイン通りに行く手前。これか。アイドル・アニメ好きに特化した店。1階はステージとかイベント・フロアなのかな。行列もあって、怖くて近づけず。

2階はコミック・雑誌売場。3階は更にディープな感じのBLコミックなどなど。酒飲みオヤジには、あまり縁のなさそうな店ですね。この辺りはアニメイトとかもあって、なかばオタクのメッカ。流行りそうな店ではある。コミックスを2冊ほど購入して帰路に。。。

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「書だ 石川九楊展」(上野の森美術館)

2017/7/23(日)

「書だ」と言われても、これは本当に「書」なのだろうか。会場に入って作品を見始めても、頭の中には疑問符が飛び交う。自分の考える「書」とは、どんなに崩してあっても「字」が書いてあって、読めば分るというもの。しかし、これは・・・

最初の作品は「エロイ・エロイ・ラマサバクタニ又は死篇」。物凄く長い巻紙に、延々と描かれている「書」。部分部分は読み取れるが意味不明。何じゃこりゃ。「言葉をコラージュし、灰色に染めた紙に落書きするように書いた」。そうですか。

その上の壁面には「李賀詩」。何だか、文字が上から黒く塗りつぶしてある感じ。読めないぞ。初期の作品が並ぶ部屋も理解できず。「言葉」と「書」の表現の関係を回復させた、と言われてもなぁ。呆然。

そして続いて、古典へ移行(本人曰く「退去」)していく作品群。「徒然草」「方丈記」「歎異抄」。これは、かの古典を再現しているのか。手も足も出ない。

そして2Fに上がり、いよいよ「源氏物語五十五帖」。ここまで来て、流石に開き直る酒飲みオヤジ。これは「判読」するのではなく、「鑑賞」するものだ。いわば絵画でいうところの抽象画だと思えば良いのではないか(全然違うのかもしれないが)。

カンディンスキーのような抽象絵画だと思って観ていく。良いではないですか。源氏物語の各帖の物語を想起させる謎の線たち。これは面白い。続いて「カラマーゾフの兄弟」や「吉増剛造の詩」。イイね。

近作は9.11や3.11などの時事テーマ。最後は千個の盃に一文字ずつが描かれた「盃千字文」。近年、ここまで理解不能な現代美術(?)を観たのは初めてだ。でも、開き直って観ると楽しかったぞ。自分の現時点の限界を思い知らされたけどね。。。

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「書だ 石川九楊展」(上野の森美術館):~2017.7.30(日)

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「ちいさいおうち」展(Gallery A4)

2017/7/22(土)

子供の頃に読んだ絵本で、大人になっても妙に印象に残っている本ってあるよね。絵本『ちいさなおうち』も、そんな一冊。東陽町の「ギャラリーA4(エークワッド)」で企画展示をやっている、と。顔を出してみましょうか。

地下鉄・東西線の東陽町駅。馴染みがないな。地上に出ると、新しい広めの道路が走る。埋立地、なのかな。妙に新しい風景。遠くに見えるのは「ホテル・イースト21」か。20年ほど前、何かの研修で来たことがある遠い記憶。

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駅から数分。あの大きな建物かな。「竹中工務店」の東京本店。ふ~ん。ここにあるんだ。目の前の庭には謎のオブジェ。ここの1Fにギャラリーがあるらしい。お~。結構親子連れが多数来場しとる。今でも人気の絵本なのかね。

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入ると壁面に、まず作者ヴァージニア・リー・バートンの生涯と作品の紹介。そして実際の絵本の数々を手に取って読めるコーナも。中ほどはバートンが手掛けた絵本の数々がコーナ展示。一番奥は、実際の「ちいさなおうち」の模型展示だ(笑)。

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そしてメインはもちろん、『ちいさなおうち』の原画。そうだよね。四季折々の自然に囲まれた「ちいさなおうち」。ところが周りでドンドン都市化が進んで、高架に地下鉄。高層ビルに囲まれた「ちいさなおうち」。

ある日、家の持ち主の子孫が気が付いて、家ごと郊外に引っ越し。無事にまた自然に囲まれた環境の中に。子どもの頃読んで、場面転換の見事さにドキドキ。あと曳家(というんだと思う)って出来るんだ、と不思議に思ったっけ。いや懐かしい。貴重な展示。

「ちいさなおうち-時代を超えて生き続けるメッセージ-」展(Gallery A4):~2017.8.9(水)

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帰りにもう少し街を散歩。「文教堂」がある。ゲオ併設型の店舗は久しぶりに見たな。土曜日の午前中にしては、そこそこの客の入り。ここでも親子連れが多い。結構、こっちの方は子供を育てやすい環境なのかね。。。

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イベント「漂流民から始まった対外関係」(ゆいの森あらかわ)

2017/7/17(月)

一応は中野という山の手生まれ。だから下町の方は土地勘がない。荒川区というのは、その中でも縁がない所。だから町屋駅に降り立っても、右も左も分からない。まずは、街を一周してみますか。

お~。TSUTAYAがある。少し安心。今日は祝日・海の日。昼前だが結構客が入っている。店内で地図をみて、自分が何処にいて、これからどっちに行けば良いかをようやく理解。でも目的地に行く前に、まずは昼飯。

駅前にはタワーマンションが2つ。一つは低層階がショップになっていて、地階が飲食店街のようだ。ここで定食屋でも探してみるか。ほら。良さげな定食屋「ときわ」。中野駅南口のビル地下と同じように、再開発の時に駅前飲み屋街が地下に吸収されたのだろう。

しかし、ここはあまりに良さげ。ここに入ると、絶対に酒飲んでしまうな。この後は公共施設でのイベント。泣く泣く諦める。同じビルの地上階外にある立食い蕎麦「八起」へ。この蕎麦屋も、前は単独の立食い蕎麦屋だったんだろうか・・・

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昼メシを食ったところで、目的地の「ゆいの森あらかわ」に向かう。駅から歩いて10分弱。しかし暑い。あれがそうかな。「荒川区中央図書館」と「吉村昭記念文学館」「ゆいの森子どもひろば」の3つの機能が複合した5階建て施設のようだ。今年の春にオープン。

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何だか全体に広々とした贅沢な作り。図書館の座席数も随分沢山ありそうだ。これが地元に出来たら、住民は嬉しいだろうなぁ。1Fの児童書コーナから、上に順番に見て回る。最上階はガーデンテラスになっているぞ。

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そして、ここの2~3Fの一部分を使って「吉村昭記念文学館」。入場無料とは気前がいいな。作家・吉村昭は昭和2年に荒川区日暮里で生まれた、と。奥さんも作家・津村節子だ。吉村昭の業績を丹念に追う常設展示。書斎の再現もある。

自分は吉村昭というと、中学生の頃に読んだ『戦艦武蔵』位しか縁がないな。プラモデルで戦艦を多数作り、雑誌「丸」を買い、最後に行きつくのが小説類。ゼロ戦ものと並んで、艦隊ものとかを結構読んだ。その中の一冊。もっと読まんと、吉村昭。

14時からシンポジウム「漂流民から始まった対外関係 吉村昭を再読する」。へ~。この施設、1Fにこんな立派なホールまであるんだ。満員の盛況。作家の関川夏央、石田千、フレデリック・ショットの3人による2時間の対談。

といっても話は関川夏央が半ば強引に進め、フレデリック・ショットが応戦。石田千は朗読の役割が多かった。まぁ石田千は(本を読んで想像していた通り)「反射神経型」ではなく「じっくり考える型」だから丁度良いのかも。

話は吉村昭『海の祭礼』に出てくるラナルド・マクドナルドの話が中心。鎖国時代末期の利尻島に上陸し、長崎に移送される。そしてそこで出会った日本人たちに英語を教え、自らは日本語を習得しようとしたと。

パネラーの謎の外人オヤジ、日本語上手いな。フレデリック・ショットは、作家・翻訳家にして日米交流史研究家だと。元々はマンガ論とかで名をはせた人らしい。知らない。勉強不足だな、酒飲みオヤジ。もっと頑張らんと。あっという間の2時間。

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さて。ここから、どう帰ればよいのやら。そうだ。都電に乗れば、最後は勝手知ったる早稲田まで行くのでは、と乗り込む。乗客はジジババと家族連れ多し。そもそも今は「東京さくらトラム」というのか、この路線。何時からだよ、知らねえよ・・・

小一時間かかって、自分の知っているエリアに出る。学習院下で下車して、歩いて高田馬場を目指す。本当は、馬場で一杯飲んで帰りたいところ。でも祝日・海の日に家族をほっぽって出かけた手前、早く帰らねば。暑かったから、今日も家で晩酌だな。。。

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「写狂老人A」展(東京オペラシティアートギャラリー)

2017/7/14(金)

アラーキーこと荒木経惟も77歳になった、と。まだまだ現役で写真を撮り続けていて、今年は各所で展覧会が開催される。では、そんなアラーキーの「今」を見に行ってみますか。会社帰りにオペラシティへ。

「写狂老人A」展。老境に入っても一層精力的に創作活動を続けた葛飾北斎。かの北斎が70代半ばで「画狂老人卍」と号したのになぞらえてのタイトルだと。会場に入ると、大きな通路の両側にヌード写真。

雑誌「週刊大衆」の人気コーナ「人妻エロス」。被写体は自分で応募してきた人妻たち。だから妙にリアル。一般的なヌード写真(例えば宮沢りえ『サンタフェ』。古いか)が美しい故のファンタジーなのに対して、このヌード写真群は「リアル」。これがアラーキーの真骨頂。

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次の部屋は、壁面一杯を飾る「空百景」と「花百景」。モノクロの写真群。北斎の「富嶽百景」や伊藤若冲へのオマージュか。空や雲、花を、何気に切り取ってくる。写真とは、そもそもこういうモノでもある。

続いて「写狂老人A日記」。日常の一日に撮った写真を、ただただ撮った順番に並べてある。ふむ。次は「遊園の女」シリーズ。今回のポスタにもなっている。昔からのアラーキー定番の遊女を女衒がとらえる、というパターン。

一番最後のコーナは、これまでの写真集が年代順に展示されている。『センチメンタルな旅』(私家版)とかから始まって現代まで。確かに、時代とシンクロしつつ、かつ時代を微妙に自分に引き寄せ、日本的・情緒的な写真を撮り続けてきている。

「写真」というのも、老境に近づいてきた自分のテーマの一つだな。何時もピンボケのツマミ写真ばかり撮っていないで、もう少し考えないとね。。。

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「写狂老人A」展(東京オペラシティアートギャラリー):~2017.9.3(日)

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「ル・コルビュジエと前川國男」展(江戸東京たてもの園)

2017/7/9(日)

先週末の旅行、今週末の出張に加えて、昨日はバンド練習(&カラオケ!)で、もはやエネルギーが残っていない。ビッグⅩなら注射を打つところだ。(←古い。しかも注射して大きくなる必要もなかろうに)

しかし家でゴロゴロしていても暑いだけだ。残されたエネルギーをかき集めて出撃。目指すは「江戸東京たてもの園」。炎天下だが、バス代を浮かすために花小金井駅から歩いて向かう。小金井カントリーを横目に、小金井公園に到着。もう一息だ。

ビジターセンターが見えてきた。中に入ると冷房がきいている。何とか辿り着いた。このビジターセンターの企画展示室で「ル・コルビュジエと前川國男」展を開催中。

まずはコルビュジエのコーナ。建築家として、また総合芸術家としてのコルビュジエの紹介。そして、かの有名な「サヴォワ邸」の模型などなど。続いて前川國男の紹介。東京帝大を卒業してすぐに、シベリア鉄道でパリに向かいコルビュジエに師事した、と。

帰国後、戦中・戦後の統制下の制約の中での設計。お~。昔の紀伊國屋書店本店だ。後で出てくるが、今の建て直した新宿本店も前川國男の仕事。そして「前川國男邸」の数々の資料。この建物は、ここに移築してきてあるので、後で実物が見られるのが嬉しい。

コルビュジエの弟子の日本人と言えば、前川國男の他に吉阪隆正、板倉順三など。そして更に前川の弟子筋だから孫弟子になるのかな、が丹下健三。彼らの人と業績も丁寧に紹介。なかなか充実してるな、今回の展示。

つづいて集合住宅や都市計画といった大規模プロジェクト。コルビュジエの「ユニテ・ダビタシオン」と、その影響を受けた晴海高層アパートの模型や設計図。そして真打登場。日本国内で唯一残るコルビュジエ設計の上野「国立西洋美術館」。言わずと知れた世界遺産。

その「西洋美術館」の目の前にそびえるのが、前川の「東京文化会館」。両方とも前はよく通るのだけれど、最近中には入っていないなぁ。もう少し先の「東京都美術館」も前川の作。ここは割とよく顔を出すのだけれど。充実の紹介ぶり。

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さて。では炎天下に出て、実際の「前川邸」も拝見しますか。今日は時間があるので、靴を脱いで建物内部にも潜入。はっとする位に広くとった窓。リビングの吹き抜け。実際にこの家を前川國男は自分で作り、自分で住んだと。成程ね。いや~。勉強になりました。

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「江戸東京たてもの園」にくると、見逃せないのは銭湯「子宝湯」と居酒屋「鍵屋」。しかし暑いな。金もないので、また駅まで歩いて、家に帰ってビールだな、これは。。。

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帰りに北関東をまわり道 【群馬篇】

2017/7/2(日)

本当は、午前中に更に山形の書店を廻る予定にしていた。しかし羽黒山にも登ってヘロヘロ。予定を切り上げて、朝の山形駅に向かう。駅の西口が大規模工事中。文化施設ができるのか。日本全国、建設工事ばかりだな・・・

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新幹線で小山まで移動。ここから上毛線に乗り換えて、高崎までぐるっとまわり道して帰る予定。小山駅で少し時間がある。我々が小さい頃は、ここに遊園地があったが今はもうないのだろう。

駅の改札内に「文教堂」の「カルチャーエージェント」を発見。雑誌とコミックと文具主体のコンパクト業態。JRのエキナカにも出ているんだ。そして改札を出ると、駅ビルに「文教堂」そのものの大型店。この駅全体をおさえた、という感じか。

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上毛線に乗るのは初めてだ。ローカル線の旅。途中、足利駅で途中下車。東武線の太田駅に行きたいのだが、東武線の足利市駅は何処だ。渡良瀬川を渡って15分ほど歩いて到着。目指す太田駅は、もうすぐだ。

太田駅の駅前に今年の4月にオープンした「太田市美術館・図書館」。あれか。なんだか凄い建物だな。円柱形の外観に、上が屋上庭園になっている。だから、緑が乗った謎の物体現る、みたいな感じ。

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まず美術館を拝見。開館記念展「未来への狼火」。地元出身アーティストを取り上げた現代美術展。よく判らん。この建物は内部が更に変。外周部がスロープになっていて、アートを鑑賞しながら上がっていく。NYのグッゲンハイム美術館みたいだ(行った事ないけど)。

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図書館部分も美術館同様に、外周部はスロープであったり、階段であったり。その内側の壁面に書棚が並んでいる。こんな図書館、見たことがない。そして、美術館と図書館が緩やかに共存している。誰が設計したんだろ。これが地元にあったら、子供は嬉しいぞ。

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いや~。今回の旅で、最近の図書館動向を垣間見る事ができた。満足じゃ。もう13時過ぎ。夜は家で晩酌の約束。早く帰らねば。でも、まずは昼飯だ。謎の建物の屋上から見下ろしたら、いかにも昭和の駅前商店街みたいな一角があった。あそこへ突入。

昔ながらの駅前食堂「七五食堂」。大きなテーブルが並ぶ、昔ながらの大衆食堂。その一角に陣取る。雨は降っていないが、蒸し暑い。まずは生ビール。ツマミは「煮込み」ですね。丁寧な仕事。

そして、店の親父さんイチオシの「ソースカツ丼」。別名「上州カツ丼」といって、このエリアのB級グルメとして有名だとか。かつ丼研究家(嘘)の揚げ物大王としては、避けて通れませんね。(一昨日も新潟で「タレカツ丼」食べなかったっけ)

おお~。丼の蓋からはみ出るカツ。蓋を取って、まずはカツをガブリ。なるほど。ウスター系(?)ソースで、しっかりと味のついたカツ丼ですね。昭和の駅前食堂らしい、少し疲れた感じの油を使った逸品。昔の駅前食堂の揚げ物は、こんな感じだったなぁ(遠い目)。

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イイ感じになって、足利まで戻る。本当は東武線で帰った方が早く帰れるのかも。でも、なるべくJRに乗って、安く済ませないと。足利市駅からJR足利駅まで、また歩く。少しだけ時間がありそうだ。織姫神社までは行く時間がない。この立派な寺に寄ろう。

立派な楼門をくぐり、境内に。弘法大師の像があるから真言宗なのか。随分と立派な本堂だな、とお詣り。後で調べたら、この建物も国宝なんだ。へ~。真言宗大日派の本山・鑁阿寺(ばんなじ)。足利氏の守り本尊・大日如来を祀る、と。

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おっと。一時間に1本しかない電車に乗り遅れそうだ。足利学校には寄れず。前を通って、写真を一枚。また両毛線に乗り込んで終点の高崎へ。両毛線も全線制覇(笑)。後は新幹線。売店で何故か、北海道限定発売の「ビッグマンなまらすっぱいレモン」をゲット。

久々に2泊3日の長旅。明日から会社なのが辛い。体力の回復が、年々遅くなっているのだよ、酒飲みオヤジは。。。

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