文化・芸術

本郷界隈を徘徊

2017/10/14(土)

東京大学の教室でロックが流れる。こんな瞬間に立ち会えるとは・・・

天気悪し。天気が良ければ秩父宮に行って母校の応援と思っていたが回避。次善策として考えてあった東大での講義に参加しよう。御茶ノ水から歩いて本郷三丁目を目指す。11時半前に到着。少し早いが、まずは腹ごしらえですね。

前々から一度行ってみようと思っていた、焼きそば専門店「まるしょう」。無事にカウンタ席に収容された。初訪問なので、王道の「ソース焼きそば」に行くのが普通。ところがへそ曲がりのオヤジは「ナポリタン焼きそば」をオーダ。だって、「ナポリタン」好っきやねん。

待つこと暫し。熱々の重い鉄板皿に載って登場。では一口。これは美味しいなぁ。この自家製の太麺。どんどん箸が進む。でも、このレベルだと「ナポリタン」そのものだ。パスタと焼きそばの違いは何? 小麦粉の種類? 今度、焼きそば専門家に会ったら聞いてみよう。

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腹一杯。中盛にしたのだが、普通でも良かったか。さて。東大に行く前に、もう一か所寄りたい所があるのだよ。東大病院の裏手から、東大構内に入らずに大きく迂回していく。お~。これが「無縁坂」か。初めて来たな。

丁度、昨日の対談で森鴎外の『雁』の話を聞いたばかり。何か繋がっている感じ。でも、我々の世代では「無縁坂」というと、鴎外ではなく「グレープ」なんだが。何。今の若い衆は「グレープ」を知らない? さだまさしは知っている? う~む。「♪忍ぶ、不忍、無縁坂・・・」

「無縁坂」をおりきって方向を転じ、今度は緩やかな坂をダラダラと上って行く。こっちは「暗闇坂」というのか。この坂を上り切って、東大の弥生門に着く直前の右側。目指す「弥生美術館」に着いた。

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「弥生美術館」では「はいからさんが通る」展を開催中。「大正♡乙女らいふ×大和和気ワールド!」。あの1970年代中盤の伝説のコミック「はいからさんが通る」の原画などの展示である。展示は1~2階。まず1階から。お~。懐かしい。

ほほ~。女子学生の袴スタイルは1899年に女子高等師範学校(現・お茶の水大学)で始まった、と。1930年には、洋装に移行してセーラー服とかに代わるので、僅か30年くらいの時代だったんですね。女子学生用の自転車の実物展示も。

え。何で酒飲みオヤジが「はいからさん」を読んでいたかって。多分、妹の部屋に落ちていたのを勝手に読んだのであろう。あれ、読み始めるとハマるよね。展示はストーリーに沿って進んで行く。飲み屋で喧嘩して少尉が小倉に飛ばされる。そして、戦地に行って戦死。

ん。戦死? そうだっけ。続きは2階で、ですか。許婚の少尉を失って、働きに出るヒロイン。大正後期の職業婦人・モガ。そうだ、そうだ。出版社に働きに出て、そこで出会った男と結婚する事に。結婚式の当日に関東大震災。そして、奇跡のハッピーエンド・・・

原画を見ながら、段々ストーリィを思い出し、最後の方は殆ど涙ぐむ怪しげなオヤジ。いや~。久々に大和和気ワールドにどっぷりと漬かってしまった。11月に新作アニメ映画で公開される、と。絵がちと違う気がする。流石に、オヤジが見に行く訳にもいくまい。

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「はいからさんが通る」展(弥生美術館):~2017.12.24(日)

さて。本題の東大での講演会じゃ。開始時刻の14時には少し早い。東大構内を散歩。これが三四郎池ね。よく、大学構内に池が無防備にあるな。我らが母校なら、間違いなく誰かが飛び込むので埋められそうだ。現に馬場のロータリィも歌舞伎町も水がない(笑)。

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文学部の大教室での講演。お題は「ロック・ミュージックと現代思想」。講師はフランス現代哲学を研究している東大文学部の鈴木泉准教授。中年のロックオヤジのイメージそのもの。と思っていたら、自分より1歳年下か。へ~。これ、集英社の寄付講座なんだ。

1960年代後半に若い世代の意識変革に大きな影響を及ぼしたロック・ミュージック。フランスを震源地として知の最前線となった現代思想。この2つのムーヴメントは、同時代的に交わり影響を与え合ったのか・・・

連続テレビドラマ「ひよっこ」の時代。1966年にビートルズが来日し、「ツィッギー」が来日してミニスカートが大流行。この辺りがロックの大きな転換点であった。カウンターカルチャーが隆盛し、文化革命・政治革命がおこる。「パリ5月革命」から「安田講堂」。

ビートルズのアルバムジャケットの変遷を見せながら、曲のさわりを流す。東大の大教室でロック(笑)。『ラバーソール』『リボルバー』ときて『サージェントペパー』へ。この底流にある神秘主義・東洋思想への傾倒やサイケデリック・ロック。

サイケデリックの哲学は「知覚の拡張」と「現実の多次元化」。これをハックスリーやティモシー・リアリーはドラッグを使ってやろうとした。音楽はベルベット・アンダーグラウンド、ドアーズ、ジミヘン、ジェファーソン・エアプレイン、そしてグレイトフル・デッド。イイね。

一方、フランスの現代思想でジル・ドゥルーズの話。超越論的経験論は正に知覚の拡張をドラッグ抜きでやろう、というの話だし、反復の哲学「リトルネロ」は、ロックの「リフの美学」に繋がっている。そして「リズム・ビートの美学」。ドゥルーズの読んでないオヤジも頷く。

若い子と話すと「まだロックなんて聴いているんですか。あれは終わった音楽でしょ」と言われると。でも、ノスタルジーと言われようが、ロックは20世紀最大の文化だと言い切る。そうだ、そうだ。何か、その内ディスク・ユニオンとかで会いそうですね、先生(笑)。

あっという間の1時間半。この後30分延長して、司会(英米文学研究・翻訳家の柴田元幸だった。東大の特任教授やっているんだね)と2人で、会場からの質問を受けつつ対談。東大生(?)の質問も、面白い。

サイケデリックとかサマー・オブ・ラブ。この辺の時代の研究が、実は自分の主戦場。もう歳をとって来たし、もっとピッチを上げて頑張らないと。そうでないと、ただ酒飲んで昔のロックを聴いているだけのオヤジと思われるぞ。(事実、そうなんだが)。。。

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イベント「散歩本と歩く東京」(東京堂書店)

2017/10/13(金)

神保町すずらん通りの真ん中に鎮座する「東京堂書店」。神保町の歴史、出版界の歴史そのものを体現するといっても過言ではない老舗。余りに恐れ多くて、普段は近づかないのだが、今日は珍しくイベントに参加。6階のホールへ。

ドイツ文学者の池内紀とエッセイストの坂崎重盛の2人のトークイベント。池内紀が『散歩本を散歩する』を出版した。雑誌「散歩の達人」に連載してたやつね。それで対談が実現か。そういえば店内に、特設の散歩本コーナもできている。

「人生は散歩のようなもの」という人生観を語る。そして「散歩好きは役に立たない人が多い」(笑)。オヤジの事か。そこからステッキの話に。夏目漱石『三四郎』の時代、学生でもステッキを持っていた。坂崎翁は、自宅から組み立て式のステッキを持参。仕込み、ですね。

漱石、森鴎外、幸田露伴、永井荷風、今和次郎などなどの話。漱石の主人公は皆、よく散歩する。鴎外の『雁』の主人公の青年はつまらない奴だ、と。成る程、成る程。自分は、この辺りの文学系の基礎教養が不足しているなぁ。

池内紀が関西からの上京組なのに対して、坂崎翁は東京生まれの東京育ち。だから「記憶にある街」と「未知の街」、散歩の対象が違う、と池内先生。いやいや、自分は下町の生まれ育ちだから、全然知らない街が多い、と坂崎翁。

「切手屋、コイン屋がある街は、良い街である」「散歩して、疲れたら一杯飲んで帰る。祝祭的一日の終わり」「散歩と読書は歳をとってからが楽しい」などなど。自分も散歩の達人になりたいものだ。先立つものさえあればね・・・

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終わると21時近い。今日はまだ、飲んでいない。金曜日だし、このまま帰ってもだな。そうだ、久々に新宿三丁目のロックバーに顔を出そう。先客は3人。金曜日だから繁盛している。自分はウォルター・ベッカーの追悼に来たのだよ。

「スティーリー・ダン」のウォルター・ベッカーが先月の上旬に亡くなった。突然の訃報。その影響か、盟友のドナルド・フェイゲンの来日も急遽中止に。まだ70歳にもなっていなかったのに・・・

まずはファースト・アルバム『キャント・バイ・ア・スリル』から「リーリン・イン・ザ・イヤーズ」をリクエスト。お~。マスタがライブ盤の方をかけてくれる。ハイボールを2杯程飲んで、最後は超名曲「エイジャ」もリクエスト。

スティーリー・ダンの6枚目のアルバム『彩(エイジャ)』のタイトルチューン。スティーブ・ガットのドラムにウェイン・ショーターのサックス。何時聴いてもカッコいい曲。このアルバム、高校生の時に聴いてぶっ飛んだ。何じゃ、この世界は。もう40年前の事か。歳をとる訳だ。

もう22時か。帰らねば。マスタ。今度また、ゆっくり寄らせてもらいます。。。

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開放講座「日本の酒 世界を行く」(如水会館)

2017/10/10(火)

やはり講座内容に惹かれるのか、それともサントリーの新浪社長の話を聴きたいのか。如水会館の会場は大入り満員。最近は2階奥の部屋が多かったが、今日は手前の大きい方の部屋を使っている。皆、酒が好きという事か(笑)。

まずは一橋大学経済研究所の都留教授の講演。この人、『日本企業の人事改革』とかの著書もある、バリバリの労働経済学者のはずだが、酒の研究も真剣にやっている。酒ばっかり飲んで酔っぱらっている、どっかのオヤジと大違いだ。

日本国内の酒類消費数量の停滞と減少を背景に、日本の酒類のグローバル化(輸出と現地生産)が急ピッチで進んでいる。今の若い衆は、酒飲まないからねぇ。清酒は米国や香港へ。ウィスキーは米国やフランス、ビールは韓国や台湾への輸出が多い。ふ~ん。

清酒(日本酒)は2003年頃から状況が一変。本格焼酎ブームと酒類小売自由化によって、清酒内需が減少したので、押し出されるように海外に向かった。それが東日本大震災後の被災地支援購買を契機に、高級酒志向と新製品開発で加速。

清酒の風味の進化にはワインの影響が多分にある。ワイン市場に食い込み、西洋料理とのマリアージュの研究が進む。確かに、今の良い日本酒は、地域の個性(テロワール)が意識されている。「和食と一緒にクールジャパン」ではダメで、ワインそのものと戦え、と。

ビール大手各社のグローバル展開。しかし、ここに新しい波も。米国では既に、クラフトビールのシェアが20%にもなっている。ラガーの高品質路線だけでは、世界の趨勢に乗り遅れる。「味の差別化」が、これからの勝負の分かれ目。

日本のウィスキーは国際的に高い評価を得ている。しかし、現在は供給能力に問題がある。醸造するのに10年。しかしウィスキー業界にも小規模のベンチャー企業が続々と新規参入。あとは、このメイドインジャパンの国際評価の品質をどう維持していくか。

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いや~。酒にまつわる与太話でも聞けるのかと思いきや、こんなにしっかりとした現状分析と未来への提言。勉強になりました。ここで講師が替わり、今度はサントリーの新浪社長が登壇。こちらは打って変わって、現役経営者の力強いプレゼン。

日本のM&A市場3番目の巨額となった、サントリーによるビームス社買収。これを、いかに成功させるか。ポイントは「トップのコミットメント」「コアバリューの浸透」「ガバナンス体制」にある、と。

特に「コアバリューの浸透」。200年の歴史を持ち、「アメリカの心」とも言えるバーボンを作っているビームス社。ここに創業118年のサントリーの精神や企業風土をどう植えこんでいくのか。現場の技術者同士は意気投合でも、本社スタッフがやっかいか。

「ボトル」を売るのではなく「リラクシングタイム」「リフレッシィングタイム」を売る。そのためには「悠々として急げ」。人や酒を育てるのは一朝一夕では出来ない。矛盾を解決していくのがマネージメント層であり経営者だと。

経営者として一番大事な事は、「パッション」を持っていること。そして何事もやり切る。何よりも「差別化」。人と同じことをやっても仕方がない。新しい事にチャレンジ。「やってみなはれ」。話をきいて、元気も出たし、自分の人生を考えさせられた。よし。やってみないと。。。

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「麻田浩展 静謐なる楽園の廃墟」(練馬区立美術館)

2017/10/9(月)

体育の日、といえば運動会と相場は決まっている。今年も健保の運動会で、豊島園に出撃。野方から歩いて、8時半前に無事到着。今日は天気が良い、というか良すぎるぞ。午前中から暑い。本部テントで水分補給ばかりする、使えないオヤジが一人。

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プログラムが順調に進み、15時過ぎに解放される。ラッキー。実は帰りに寄りたい所があるのだよ。豊島園駅の裏手から住宅街を抜けて、中村橋駅方面に歩いて向かう。このルートは、昨年開拓済み。

無事中村橋に到着。居酒屋「大天」が既にオープンして、酒飲みオヤジを呼んでいる。でも、今日の目的地は違う。練馬区立美術館に行かないと。ここで「麻田浩展」をやっているはず。チラッと紹介パンフを見てピンときた。これは、自分好みの画家では。

1931年生まれの麻田浩は、父も兄も画家。違う道に行けといわれ、同志社大学を出て就職。しかし、絵への思いを断ち切れず、結局は画家の道を進んだと。1Fの展示室の入口正面に飾ってあるのが「原都市」。この1枚が、画家・麻田浩の特徴をほぼ表している。

初期の絵から観て行くと、その変化がよく判る。1965年頃にヨーロッパに渡り、明らかに作風が変化する。シュルレアリスムっぽい絵。やっぱり、もろ自分の好みの絵であった。この地表とクレーター(?)とか水滴とかで表現される謎の世界。イイね。

極め付きは2F展示室の中頃にある「悲の地」3部作。(黒)(赤)(光・風)と名付けられた3枚の大作。そして「原都市」「原風景」と称される、室内であったり都市風景であったりの、どこか失われた世界を感じさせる大作群。

晩年、病に苦しみながらも、こういった大作を描き続きた。そして1997年、自ら命を絶つ。没後20年で企画された今回の展覧会。知らなかったなぁ、こんな作家がいるなんて。絵の世界は奥が深い・・・

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「麻田浩展 静謐なる楽園の廃墟」(練馬区立美術館):~2017.11.19(日)

さて。今日はオフクロの誕生パーティをやるので、早く帰れと厳命されていたのだった。傘寿。酒飲みの息子も歳をとるわけだ。ん~。少しだけなら「大天」に寄れるか(笑)。カウンタに陣取り、黒ホッピー。

今日は定番の「お手軽セット」ではなく、「おつまみ4種セット」にしてみた。この後のパーティーを考えると、理想的なヴォリューム。「ハムカツ」も、いっておくか。280円。よし。気持ちも、リセットできた。勘定は1290円。何時も思うのだが、これで商売になるのだろうか。。。

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「日本の家」展(国立近代美術館)

2017/10/6(金)

「家」は不思議だ。国によって違うし、同じ国でも住む人の考えが違えば、同じ敷地に全く違うものが建つ。しかも、そもそも土地が狭い日本。その中で、戦後の日本人は何を考え、どんな「家」を建てて住んできたのか・・・

竹橋の近代美術館は久しぶり。例によって節約の為、御茶ノ水から歩く。夕方からの雨は酷い降り。しかも日が暮れるのが早くなった。しかし最近は、あちこちに歩いて出撃しているので、東京の地理が以前より判る。暗い中を傘さして歩いていても大丈夫。

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展示は系譜を追っての展示。まずは「日本的なるもの」。書院造りを模した、丹下健三の自宅。そしてレイモンドと続けて見せておいて、奥の壁に桂離宮の写真。成る程ね。続いて高度経済成長期の「家」の大量生産。プレファブハウスや黒川紀章のカプセルなど。

「土のようなコンクリート」。渋谷の「塔の家」。この次のコーナから写真撮影がOKになり、オープンな空間に。「建築は芸術である」。篠原一男による「谷川さんの住宅」。部屋の真ん中に斜めの柱が。邪魔だろうな(笑)。「閉鎖から空間へ」「遊戯性」。

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時代とともに思想は変遷する。それを反映した家々。「新しい土着」「家族を批判する」「脱市場経済」。綺羅星のような建築家の作品の競演だ。昨日講演を聴いた安藤忠雄の「住吉の長屋」の模型もあるぞ。

オープンなスペースの中央には清家清設計の《斎藤助教授の家》の原寸大模型の展示。戦後の日本建築士を概観できる企画展示。でも、こういうのを見ると「やっぱり実物が見たい」という思いと、「こんな家に誰が住んでいるのかな」の両方をいつも思う貧乏オヤジ。

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金曜日は閉館時間が遅い。常設展も軽く観て行きますか。お~。松本竣介「黒い花」が展示されとる。イイね。カンディンスキーの、この絵は何時も心を落ち着かせてくれる。東山魁夷の収蔵作品17点をまとめて展示してあるのもラッキー。一期一会だからね。。。

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「日本の家」展(国立近代美術館):~2017.10.29(日)

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講演会「可能性を求めて~安藤忠雄」(有楽町朝日ホール)

2017/10/5(木)

二泊三日の旅でヘロヘロ。流石に今日は休肝日としよう。でも、今日は講演会に行くのであった。新国立美術館で始まっている「安藤忠雄展」。その関連企画で講演会がある。何気に申し込んだら「当選」してしまったのだよ。夕闇迫る有楽町マリオンへ。

有楽町朝日ホールは満員の大盛況。このホールに来るのは、トマ・ピケティの講演会を聴きにきて以来ではなかろうか。高額な専門書『21世紀の資本』が異例のベストセラーになった時であったな。結局、あの本は読まなんだ・・・

18時半過ぎに講演会スタート。建築家・安藤忠雄。ナマで見るのも、話を聴くのも初めてだ。気難しいオヤジだったらどうしよう。と思っていたら、何や関西人のおもろいオッサンやないか。だから、講演というより漫談といった感じ(笑)。

自分の作った作品のセルフ解説も妙におもろい。出世作の「住吉の長屋」。家の中に中庭がある不思議なやつね。「寝室からトイレに行こうと思ったら、雨の日は傘ささないと行けない。あんな不便な家、自分なら住みません」。(笑)

「光の教会」。「あの光の入ってくる十字の切れ目。最初は外気がそのままやった。信者が寒いいうので、仕方なくガラス入れた。何時か取ったろと思っている」。そうですか。ベネッセと組んだ「直島」のプロジェクト。まず木を植えた、と。

真駒内「頭大仏殿」。不人気の大仏。「そこで建物で覆って、頭だけ出るようにした。建物の上にラベンダ植えて。これ。おもろいやろ」。凄いインパクト。「これを見てアリババのジャック・マーは帰国予定を変更して、すぐ実物見に行った。それ位やりなはれ」と。

安藤忠雄は大学にも行かず、建築の専門教育も受けていない。だから若い人へのメッセージは「若いうちは死に物狂いでやりなはれ。自分は大学行かないかわりに、一日5時間読書した。もっと本を読んでください」。そうだよね、と業界関係者のオヤジが頷く。

東北復興プロジェクトの一環で金を集めた。それで、児童書専門図書館を3つほど作りたいので、3県と打合せ中と。「人がやっていないことをやる」「人を感動させる」「生きる力を与える」。ストレートなメッセージが心をうつ。

朴訥な関西人のオッサンに元気をもらった。もう少し、自分も死に物狂いで頑張ってみなければ。チャンスを引き寄せるためにも日々精進だぞ、酒飲みオヤジ。新国立美術館の「安藤忠雄展」も行かないと、だな。。。

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「インターフェース」(フジフィルムスクエア)

2017/9/24(日)

六本木ミッドタウンの一角に富士フィルムが「写真歴史博物館」を作っている。その一角で企画展示「インターフェース 写真家・東松照明を見る」をやっていると。少し顔を出してみよう。戦後日本を代表する写真家・東松照明。といっても良く知らない素人オヤジ。

「インターフェース」とは本来、二つの領域が接している境界あるいはその界面を意味する言葉。潮の満ち引きにより、海と陸の極端な環境が交じり合う様を写真で切り取っている、と。ほ~。成る程。他の写真も見てみないと、どういう写真家か判らんな・・・

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帰りに六本木の本屋に寄り道。アマンド(ってもうないのか? お洒落に生まれ変わった?)の角からすぐの「あおい書店」へ。と思って行ったら「ブックファースト」になっていた。暖色系の照明のお洒落な店に大変身。何時の間に。

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そういえば、中野の「あおい書店」も改装中で、11月に「ブックファースト」に生まれ変わるとか。「あおい」の泥臭さも嫌いでなかったんだが。ここからヒルズの方に歩いて行くと「青山ブックセンター」六本木店。こっちのお洒落さの方が、自分は好きだな。

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田無まで移動。はかったように16時ちょい前。狙うは超人気店「一国」。「一国」は通常17時オープンだけど、日祝は16時開店。田無駅南口におり、暗い通路に入って行くと。5分前だが、既に常連さんが何人か。無事、焼き台前に入れてもらえた。

黒ホッピーと「マカロニサラダ」で何時も通りスタート。今日は軽飲み。すぐに焼き物へ移行。気になる大物は「鮭の白子」。「白子ポン酢」もあるのだが、焼きでお願いする。あと、「豆苗肉巻き」も。「白子」食べるの、久しぶり。旨いな。

あと2~3本食べてフィニッシュ。最近、酒が弱くなった気がする。気を付けよう。。。

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「週刊少年ジャンプ展」(森アーツセンターギャラリー)

2017/9/23(土)

「週刊少年ジャンプ」が創刊50周年を迎えた、と。「ジャンプ」の部数的な全盛期はバブル崩壊後の90年代半ば。伝説の600万部越えの時期。しかし、自分が一番「ジャンプ」を読んでいたのは70年代前半。小学校高学年の時。その後も一応、読んでるけどね。

そんな「ジャンプ」の企画展をやっている。六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリー。ここ、苦手なんだよね。高いし、あまり良い思い出がない。でも「ジャンプ」だし、しかもvol.1は「創刊から1980年代、伝説の時代」と言われては、行かざるを得まい。

交通費を節約するため、信濃町から歩いて六本木へ。ヒルズは遠くからでも目立つから、迷う心配もない。予定通り5分ほど前に着くと、もう券を販売している。低層棟の販売場でチケットを買い、エレベータで一気に52Fまで。これか。

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オープニング動画を見て、会場へ。ほ~。まずは永井豪「ハレンチ学園」ですか。スカートめくりとか、社会問題にまでなった「ジャンプ」の名物連載。いや、懐かしい。続いて本宮ひろ志「男一匹ガキ大将」。「ジャンプ」お得意の硬派路線のハシリですね。

「こち亀」「キャッツ・アイ」「キン肉マン」「北斗の拳」に「Dr.スランプ」。綺羅星の様に並ぶ80年代のヒット作の原画や関連グッズ。確かに大学生の頃とか、サークルのたまり場の喫茶店とかで、読んでいたな。そして鳥山明は「ドラゴンボール」へ行った、と。

でもね。自分の黄金時代は70年代前半なのだよ。お~。ある、ある。「トイレット博士」「ど根性ガエル」「侍ジャイアンツ」「アストロ球団」「荒野の少年イサム」に「包丁人味平」。どれも夢中で読んだ。「マジンガーZ」もこの時代だけど、展示はないのか。残念。

物凄く懐かしいマンガとの再会に涙する怪しげなオヤジ。「サーキットの狼」。スーパーカー・ブーム。これとか「コブラ」のお色気の路線も「ジャンプ」の持ち味だった。あとナンセンス・ギャグ路線もね。

高校・大学生以降は、一部のマンガを立ち読みで済ませてもいた。「リングにかけろ」ね。このスーパー・ブロウ(笑)。ここまでは読んだが、「聖闘士星矢」まではついて行けなかった。「ジョジョ」も始まったのは80年代後半か。

今回の展示とは関係ないが、90年代以降は子供たちと読んだな。「SLAM DUNK」から始まって「ワンピース」に至るまで。「週刊少年ジャンプ」とは随分長い付き合いだ。着かず離れずではあったが、創刊50年のほとんどの時代を共に過ごしてきている。

でも、これで十分。vol.2は見に来ないし、後は子供たち世代以降に任せよう。千葉に行ってブラック企業に就職したっきり、家に寄り付かない長男。千葉で相変わらず「ジャンプ」を立ち読みしているのだろうか。。。

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千葉方面を徘徊

2017/9/21(木)

思い立って、総武線に乗り込み千葉方面に。まずは本八幡駅で下車。ここから10分ほど歩いて、老舗の商業施設「コルトンプラザ」へ。実は初訪問。ダイエーが奥にあって、シネコンとかの複合施設なんですね。

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3Fの一角に「福家書店」。奥に児童書売場を充実させているのは、客層を意識しての事か。2Fの一角に「ポルカポルカ」が催事出店。最近、書店でもたまに見かける。催事にしては洒落た作り。結構お買い得商品も並んでいて、イイね。

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電車に乗り込み、千葉駅まで移動。ここ5年くらい、駅と周辺をずっと開発していたが、ようやく駅ビルを含めて完成したか。駅改札が3Fにあるのは、不思議な感じ。

その駅ビル商業施設「ペリエ」の上に「くまざわ書店」がオープン。結構な大型店。全体に売場がオープンな感じに作ってあって、「タリーズコーヒー」と複合店舗に見える。隣は「東急ハンズ」。これは結構、流行るかも。「三省堂書店」とかに影響がでるか・・・

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モノレールに乗って千葉みなと駅へ。物凄く久しぶりに降りた。20年ぶり位か。遠くの千葉ポートタワーを見ながら、目指すは千葉県立美術館。「THEフィギアINチバ」。世界に誇る造形表現の一つ「フィギア」を、海洋堂を中心に展示と。

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入口は「女神三重奏」。む~ん。これはチト恥ずかしい。「何見に来てんだオタクのオヤジ」と思われそうだ。最初は「現代のフィギア」のレベルを示す美術工芸品。興福寺・阿修羅像などなど。そして、きましたゴジラ。初代ゴジラにシン・ゴジラ。テンション上がる。

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海洋堂は昭和39年に大阪で1.5坪の模型店として開業。このイメージか。昭和の頃、こんな感じのプラモ屋が沢山あったなぁ。中野サンモールの玩具屋でもプラモ売っていたし、ブロードウェイ4Fには模型屋と切手屋の複合店があった。入り浸っていたオヤジ。

お~。マジンガーZ。こっちにはタイガーマスクやデビルマンではないですか。美少女系フィギアには萌えないが、これは懐かしい。

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勿論、昔懐かしのウルトラマンもありまっせ。ほ~。こっちはポケモンだ。うちの長男は、このフィギアにハマって、死ぬほどコレクションしていたな。最後はヴァーチャル・アイドルまで。美術館で見るのには違和感がるが、実は結構満足じゃ。

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流石に千葉で飲んでは、行き倒れて家にたどり着けまい。都立家政まで戻ってきて「弐ノ十」に顔を出す。いよいよ秋を感じて「煮大根」からスタート。「メンチ」に振られて「トリカラ」。明日は大人の社会科見学だ。。。

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「ボストン美術館の至宝」展(東京都美術館)

2017/9/17(日)

台風18号が西から、ゆっくり近づいてきている。次男は岡山方面に遠征に行っているが、大丈夫なのか。そういう自分も上野に出撃予定だが、朝から結構な雨。雨の方が美術館が空いていると信じて出かけよう。

ボストン美術館が誇る古今東西の至宝80点が来日、と。古代エジプト美術、中国美術、日本美術、フランス絵画、アメリカ絵画から現代美術まで。こういう幅広い展示って、昔から苦手なんだよね。大体、最初の古代モノとかでつまずく。歴史ではなく地理の人だから・・・

中国美術コーナ。この「九龍図巻」が良いなぁ。南宋の陳容作。龍って想像上の動物なのに、何でこんなにリアルなんだろう。昔はいたけど、絶滅した? もう少し掘り下げてもよいテーマだな。

日本美術コーナ。モース、フェノロサ、ピゲローに岡倉天心の手により再発見された美。陶器では、この野々村仁清はまずまずだけど、乾山・光琳の角皿は今一つでは。こっちの曽我蕭白の絵は良いなぁ・・・

続いてフランス絵画。さすがはボストン美術館、印象派を中心に良いのをたくさん持ってますね。コロー「ボーヴェ近郊の朝」がお気に入り。モネなら抽象画に近づいている「ルーアン大聖堂、正面」かな。話題のゴッホのルーラン夫妻の揃いは、こんなモノですかね。

アメリカ絵画。あ。ジョージア・オキーフだ。「グレーの上のカラー・リリー」に「赤い木、黄色い空」。オキーフ久々に観た。やっぱり好きだな。エドワード・ホッパーはエッチングだけなのは残念だが、「機関車」「橋の上の娘」とか、やっぱり良い。好きやねん。

そして最後は現代美術。ウォーホル「ジャッキー」。イイね。村上隆は、相変わらず良くわからない。最後の最後にホックニー「ギャロービー・ヒル」。これが今日の中では一番良い。イギリスの田園風景を大胆な色彩で描く逸品。全体に充分、満足のいく展示であった。。。

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「ボストン美術館の至宝」展(東京都美術館):~2017.10.9(月・祝)

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