映画・テレビ

企画展「8時だョ! 全員集合」(杉並区郷土博物館分館)

2017/12/10(日)

若い衆はご存じないだろうが昔、「8時だョ! 全員集合」というお化け番組があった。土曜日の20時からというゴールデンタイムに、視聴率40~50%というトンデモナイ人気。PTA(これも死語か 笑)に毛嫌いされたが、我々子供は欠かさず見たもんじゃ。

出演するは、いかりや長介率いるザ・ドリフターズ。ドリフも、長さんも荒井注も亡くなり、加藤茶もボケ老人(?)。高木ブーがウクレレで気を吐いているか。志村けんよりも、その前の荒井注の時代の方が、自分はよく見ていたな。

そんなお化け番組は公開放送で、毎週首都圏のホールをあちこち使って収録していた。杉並公会堂(といっても、今の前のボロかった時代)で、昭和45年8月8日に収録があった。その時の資料などを中心とした企画展がひっそりと公開されている。

会場は「杉並区郷土博物館分館」。荻窪駅から教会通りを抜けて住宅地に入った一角。その昔、今は暗渠になっている桃園川の源流を探す散歩をした時に、最後に辿り着いた公園だ。確かに、杉並公会堂と近いので、その縁でしょうか。

今回の展示は入場無料。2階の展示室は大盛況。しまった、会期末ではなく、もっと早く来ればよかった。ドリフ系のBGMを聞きながら、会場へ。まずは入口のパネルで歴史の確認。「全員集合」は1969年10月から1985年9月まで放映していたと。我々の青春そのもの。

「全員集合」の番組前半の20分位は、舞台一杯に大きなセットを建ててのコント。展示室内壁面には、毎週の舞台デザインの設計図面の数々と実際の舞台写真。どうやって家自体が倒れたり、早替わりしたり、壁抜けしたりするのか。その仕掛けが、今明かされる。

展示室の一番奥には、杉並公会堂の当時の模様と、実際にどのように「全員集合」が放映されたのかの解説コーナ。そうか。前の杉並公会堂は、オーケストラピットとかもある本格的なホールだったのだな。

会場中央のモニタでは、「全員集合」のビデオ上映。見に来た人は皆、楽しそうに、懐かしそうに見入っている。自分も20分ほど、しっかり見てしまった。やっぱり、パワーがあったよね、ドリフ。

入口付近には「ひげダンス」の手書き楽譜なども展示。それ程大規模な展示ではなかったが、大満足。大量生産・大量消費の時代だったので、当時の資料というのは映像も紙も、余り残されていないらしい。いや~。懐かしかったぞ!

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帰りに教会通りまで戻ってきて、遅いランチ。教会通り中程にある「やしろ食堂」に入る。いかにもザ・昭和という雰囲気を色濃く残している店。こういう店があるのが、荻窪の奥の深い所。「ハンバーグ定食」を。昭和を味わい尽くした一日であった。。。

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映画「すばらしき映画音楽たち」

2017/11/1(水)

見逃していた映画。しかも緊縮財政下。何とか安く見られないか、と待ちに待った月初め。今日まで上映が続いていて良かった。毎月1日は7百円も安いからね。渋谷イメージフォーラムへ向かう。今日は1Fの小さい方の部屋だ。

映画音楽の歴史を概観でき、かつ名画のいいとこどりシーンに音楽がどう使われているかまで見られる美味しい映画。サイレント映画時代にも、映画館にはオルガンがあって映画に合わせて音楽をつけていた、と。へ~。

「キングコング」。例のエンパイアステートビルに登るやつね。あの映画は、バックの音楽がなければ成り立たなかった。そして「ロッキー」。確かに、「ロッキー」はあのテーマがなければ成立しませんな。

映画音楽も時代と共に変遷していく。フル・オーケストラから、ジャズを取り入れた新時代へ。そして60年代後半からはロックなどの楽曲の導入。「卒業」のサイモン&ガーファンクル、「イージーライダー」のザ・バンド、それぞれのワンシーンに涙する怪しげなオヤジ。

そして70年代は、何といってもジョン・ウィリアムスの時代。スピルバーグとジョン・ウィリアムスの若き日の映像。「ジョーズ」から始まり、「スターウォーズ」「未知との遭遇」を経て、「インディ・ジョーンズ」。そして「ET」。我々の青春そのものを彩った映画音楽たち。

映画音楽を作ってきた綺羅星のような作曲家たちのインタヴューや映画映像が、惜しみなく次々に映し出される。「007」「ピンクパンサー」「荒野の7人」から「ロード・オブ・ザ・リング」「マッドマックス」・・・

あと、レコーディングスタジオの様子も。「アビーロード・スタジオ」とかのイギリスのスタジオは柔らかい音が採れるけど、ロスのスタジオは活気溢れる音になる、とかね。オケは時間がないので、楽譜を渡されて初見でいきなりとるのか。凄いな。

最近のスーパー・コンポーザはハンス・ジマー。「パイレーツ・オブ・カリビアン」とか「グラディエーター」「ダークナイト(バットマン)」とかね。へ~。彼はバグルスのバックアップ・メンバーだったのか。「ラジオスターの悲劇」の後ろで弾いてる映像が(笑)。

我々がガキの頃は、情報源はラジオ。ラジオを聴いていると、ロックやポップスのヒット・チューンもかかるけど、同じように映画音楽も流れていた。だから、今でもあの頃の映画音楽を聴くと、青春が蘇ってくるのだよ。またCDとか探しに行かなくちゃ。。。

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映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」

2017/9/8(金)

風の噂に聞いた。立川に物凄く音の良い映画館があると。「爆音」や「極音」と銘打って、一般映画や音楽映画を上映。このために、PAとか結構な設備投資をしたとか。一度行ってみたいと思っていたら今宵、絶好の映画を一夜限りで上映する。行ってみるべ。

立川駅北口からモノレールの北駅へ。その先にあるのが「オリオン書房」の入っている「ノルテ」。目指す映画館は、その更に先にあるようだ。エスカレータで上がっていくと券売場。シネコン仕様。目指す映画は満席の盛況だ。

映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」。ライ・クーダーがキューバのミュージシャン(皆、古老)と作った同名アルバム。1997年に出た、あのCDは愛聴盤だ。そのミュージシャン達との交流を、ヴィム・ヴェンダース監督とライ・クーダーが作った音楽ドキュメンタリー。

ハバナの街並み。そこでのミュージシャン達の生活と音楽。ヴェンダースお得意のロード・ムーヴィーっぽい作り。そのキューバでの映像と、アムステルダムでの公演の模様が交互に映し出される。ハバナでは皆、葉巻吸っている(笑)。

イブライム・フェレール。キューバのナット・キング・コールと称されるヴォーカル。爺さんなのに歌いだすと凄い。ピアノのルベーン・ゴンザレス。この爺ちゃんも凄いぞ。ライがキューバで出会ったのは、そんな凄腕だが無名のミュージシャンばかり。

映画の最後の方は、ニューヨークのカーネギーホールでの公演。その前後に、ニューヨークの街並みを散歩・観光するメンバーたちのシーンが、また良いのだよ。公演自体も感動的。この映画を「極音」で聴けるとは、わざわざ立川まで遠征してきた甲斐があった。

終わると21時近く。先週・今週は飲み過ぎだ。今日は休肝日だ。家に帰ってCDを聴きながら、余韻にひたろう。。。

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映画「ボブ・ディラン/我が道は変わる」(阿佐ヶ谷ユジク)

2017/9/6(水)

見逃していたボブ・ディランのフォーク時代を描いたドキュメンタリー映画「我が道は変わる」。阿佐ヶ谷のミニシアタ「ユジク」で、1週間だけ上映する、と。しかし14時15分からの上映しかない。会社をサボって(もとい、休みをとって)出撃じゃ。

ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジ。1961年の冬に、ミネソタから一人の若者が出てくる。ウディ・ガスリィやピート・シガーを手本に、やがて彼は自分で歌を書き、歌い始める。酒飲みオヤジが生まれた頃。もはや60年近く前の話だ。

やがて彼は恋人スーズ(アルバム『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』のジャケットに一緒に写っている娘)の影響で、プロテスト・ソングの世界へ。「風に吹かれて」「戦争の親玉」「はげしい雨が降る」の時代。そしてアルバム『時代は変わる』。独特の声、歌いまわし。

既にフォークの女王だったジョーン・バエズ(ディランと6ケ月しか歳が違わない)と付き合い、行動を共にする。「フォークの貴公子」。しかし時代は大きく動く。ケネディ暗殺等々。ディランは次第にストレートなプロテスト・ソングから、内省的・抽象的な歌詞へ昇華していく。

そしてアルバム『アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン』。ここにはストレートなプロテスト・ソングは影を潜め、「マイ・バック・ペイジス」や「悲しきベイブ」といった名曲。アコースティックの弾き語りではあるけど、新しいステージにあがっていくディラン。

一方でロックンロールが復権し、ビートルズをはじめとしたブリティッシュ・インヴェイジョンの大きな波がアメリカに押し寄せる。表現者としてのディランもエレキ・ギターを持つ。アルバム『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』。

エレキ・サイドのA面は「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」から始まって「シー・ビロング・トゥ・ミー」「マギーズ・ファーム」。アコースティック・サイドのB面。最後の「イッツ・オール・オーヴァー・ナウ、ベイビー・ブルー」はフォークへの訣別の歌だ・・・

毎年出演していたニューポート・フォーク・フェスティバル。1965年についに、エレクトリック・バンドを従えて登場し「マギーズ・ファーム」を。そして「ライク・ア・ローリング・ストーン」。従来からの(頑迷な)フォーク・ファンに別れを告げる。

いや~。フォーク時代にディランを、映像と歌でしっかりと追体験できる。良くできた映画。自分はディランを聴き始めたのは高校生だから70年代後半。ザ・バンドと一緒のやつとか『at武道館』の時代。今回は、いろいろと勉強になりました。また、しっかり聴き直そう。

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終わると16時半過ぎ。丁度良い。久々に居酒屋「川名」に顔を出そう。歩いて5分もかからずに到着。先客はカウンタに3人程。黒ホッピー下さい。お通しにフルーツが出てくるのはお約束。ホワイトボードのメニューを拝見。

まずは「トロしめ鯖」から。ディランがまだフォークを歌っていた頃、自分は鯖を食べると蕁麻疹が出た。貧乏な大学時代の飲み会で鍛えられて、今では好物だけど。時代は変わり、自分も少しは成長したか。

「豚煮込み」も。ナンコツとか色々な部位が、イイ感じに煮込まれていて旨い。最後に「チキンセット」をタレで。BGMはいつも通りハイファイセット。彼ら彼女らもフォーク世代の生き残りだなぁ。などと考えながら飲んだら、酔っぱらった。帰ってディラン、復習しないと。。。

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映画「彼女が水着にきがえたら」

2017/8/17(木)

原田知世のデビュー35周年を記念して、「原田知世映画祭 映画と私」が渋谷の映画館で開催されている。1日に1本ずつ、1回だけの上映。どれを見るかな、とのんびりしていたら明日で終わりだと。慌てて渋谷に出撃。

この「ヒューマントラストシネマ渋谷」というのは、何処? ほ~。宮下公園の前に建っているビル「ココチ」の上か。5年ほど前にリニューアルされた、と。全くご縁がなかった。そもそもオヤジには渋谷は怖くて、うかつに近寄れませんぜ。

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ビルの2階に「文教堂」がカルチャーエージェント業態で、しかもブック&カフェで出店している。これは顔を出さないとですね。木曜日の夕方。結構な賑わい。そういえば、駅からここに来る途中の「文教堂」はなくなっていたな。2年ほど前に「ビッグカメラ」になったと。

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本日の映画は「彼女が水着にきがえたら」。この映画、好きなんだよね。「私をスキーに連れてって」に続いて、バブル期にホイチョイが作った映画3部作の2作目。1989年公開。ロードショーで観て以来、何回観ただろう。でも映画館では28年ぶりか。歳をとる訳だ。

原田知世は勿論、「時をかける少女」とか初期の初々しさが良い。また近年の「しあわせのパン」とかの落ち着いた演技も素敵だ。だけどね。この「彼女が水着にきがえたら」の頃が、自分は一番好きかもしれないなぁ(笑)。OL役が身近な感じなのか。

音楽は全編、サザンオールスターズ。これがまた良いのだよ。オープニングにして、その後もイントロがジングルとして使われる「さよならベイビー」。いや~。懐かしい。これを聴いただけで、涙が出て来たぞ(嘘)。

クルージングに出ていくシーンの曲は「ミス・ブランニュー・デイ」。そして水上競争のバックが「思い過ごしも恋のうち」。何せ船の名前は「ツバメ号」に「アマゾン号」ですから。もろ自分のストライクゾーンだった。

東京湾で花火があがって、ヘリで助けに来るシーンは名曲「みんなのうた」。このシーンが一番好きかな。田中美佐子の留守電音楽が「女呼んでブギ」なのも良いよね。サザンのデビュー・アルバムに入っていた曲。70年代後半から80年代のアルバムが好きやねん。

エンディングは「C調言葉に御用心」であったか。客層は、自分と同じようなジジババ世代が大多数。さもありなん。いや~。久々に、この映画を満喫してしまった。何度でも言おう。やっぱり知世ちゃんはカワイイ!

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興奮も冷めやらぬうち、新宿まで戻って一杯飲むかと思い出横丁へ。ところが、何と普段は行列の「かめや」に空席が。これは神様が「今日は飲まずに帰りなさい」と言っているのであろう。「冷やし天玉蕎麦」を食ってクールダウン。帰路に。。。

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イベント「山田太一ドラマの演出」(早稲田大学小野記念講堂)

2017/7/12(水)

朝飯抜きで年に一度の健康診断。昨年までは歌舞伎町裏の検診センターだったが、業者が替わったのか日暮里と鴬谷の間のセンターに来い、と。7時半過ぎに日暮里駅に到着。駅構内の「リブロ」。前を人は沢山通過していくが、売上はどうなのかな。

半日がかりで検査。もちろん、いろいろと悪いところが見つかる。体重と腹囲も増加して、厳しい指導が入る。また生活を見直さねば。やっと終わると、何と食事がついていた。検査結果が出そろうまで食べていろ、と。ふ~ん。病院飯にしてはまとも。

バリウムを飲んだので、本日もアルコール禁止。手が震えてきたぞ。幻覚も見える(嘘)。最近は代わりに胃カメラという選択肢もあるが、オプションで金がかかる。金を使わずに、休肝日になる一石二鳥。

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夜は早稲田へ。演劇博物館でやっている「山田太一展」の記念イベント。会場は大隈講堂の前にあるビルの地下「小野記念会堂」。我々が学生の頃は、ここには悪の巣窟・学生会館が建っていたがね。相変わらずジジババの多い客層。

NHKのドラマ畑にいた中村克史と、TBSのディレクター・プロデューサーだった堀川とんこう。そして聞き手として『敗者たちの想像力―脚本家山田太一』の著者・長谷正人。3人による座談会。

まず中村克史による「男たちの旅路」の話。当時NHKは、大河で倉本聰が途中で喧嘩降板したり幾つか事件があって大変だった、と。そんな中で連続テレビでもなく単発でもない、「シリーズ物」をやろうという事で出てきた企画。鶴田浩二を口説くのも大変だったとか。

お~。会場の大スクリーンで「男たちの旅路」のオープニング映像。このトランペット中心のJAZZっぽい音楽は誰、と字幕を見ていたら何とミッキー吉野だった。へ~。そして第一話も。鶴田浩二が長台詞を話す相手は、何と今や「相棒」の人と千葉県知事の人だ(笑)。

「俺は若い奴が嫌いなんだ」。鶴田浩二の有名なセリフ。いや~。懐かしい。シリーズ後編の車椅子をテーマにした「車輪の一歩」の回も少し上映。こういうマイノリティに対する視点とかも山田太一の特徴だ。

続いて堀川とんこうが「岸辺のアルバム」を語る。またまたオープニング映像。実際の多摩川で家が流れるドキュメント映像にかぶさるジャニス・イアン「ウィル・ユー・ダンス」。今見ても良いなぁ。「グッバイママ」で「ラブ・イズ・ブラインド」が受けたので二番煎じと話す(笑)。

ドラマの中での家が流されるシーンは最終回の1つ前なのに、ドラマ初回からこのオープニング映像は凄いな。そして中盤のクライマックス、国広富之が家族夫々の秘密を暴露して揉み合いになるシーンも。八千草薫が演ずる妻の「恐ろしいほどの孤独感」を描いたと。

そして最後は、東日本大震災後を描いた「時は立ちどまらない」(2014年)の1シーンも上映。やっぱり山田太一の、「苦しみのありよう」であったり、普段隠しているものがある瞬間に表出するシーンであったり、は凄味があるなぁ。

会場に、イベントが始まる直前に入ってきて客席で見守り、終わる前に立ち去った物凄く痩せたオジイサン。山田太一ご本人であった。まだまだ元気で新作を作って欲しいぞ。気が付けば、あっという間の1時間半。

バリウム後で酒を飲めないのに、随分遅くなってしまった。早く帰って、家でメシ食って寝ないと。物凄く久しぶりに、大隈講堂前から学バスに乗った。。。

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映画「赤頭巾ちゃん気をつけて」

2017/6/12(月)

いきなり空撮で東京タワー、そして東京の街並み。まだ高層ビルは霞が関ビル位しかない。そして場面が切り替わってモノクロ映像で「東大安田講堂」の占拠と機動隊との攻防。これはまさしく1969年1月の映像だ・・・

夜19時からの上映を目指し「ラピュタ阿佐ヶ谷」へ。阿佐ヶ谷駅北口から、飲み屋街を進んですぐ。不思議な建物の2Fにミニシアタがある。ここでの「芳醇 東宝文芸映画へのいざない」。映画「赤頭巾ちゃん気をつけて」が目当て。観客は自分を含めジジババ多し。

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言わずと知れた庄司薫の芥川賞受賞作『赤頭巾ちゃん気をつけて』が原作。今の若い衆は知らんか。近年、作品を発表していないしね。昨年亡くなったピアニストの中村紘子のダンナ。といっても、中村紘子も知らんか。時は流れた・・・

自分が庄司薫の4部作を読んだのは何時なんだろう。第4作の『ぼくの大好きな青髭』はハードカヴァーで持っているから1977年頃か。中学校の最後から高校にかけての時代に読んだのだろうなぁ。もう40年も前か。やれやれ。

映画は、(40年前の記憶をたどれば)ほぼ原作通り。70年安保紛争で東大の入試が中止になった時の、日比谷高校3年生の主人公・薫君の考えと行動。映画だからなのか、原作もそうだったのか、かなり饒舌。

銀座をはじめとする東京の街並み。そこを走るバスや車。そして街を歩く人々。どれもが懐かしい。1970年前後は、ああいう風景であったなぁ。最後に『赤頭巾』の本を買いに行く書店は、今は亡き銀座・旭屋書店。2008年に閉店。今の東急プラザ銀座の場所ね。

音楽はいずみたく。ピンキーとキラーズ「恋の季節」とか。いしだあゆみ「ブルーライトヨコハマ」(この曲は筒美京平かな)も。どちらも本人が出演して歌っている映像あり。主人公の彷徨と「歩いても~、歩いても~、小舟のよ~お~に~」のメロディーがシンクロする。

ナンを言えば、主人公・薫君が高校生には見えない。俳優が歳取り過ぎでは。ガールフレンドの由美ちゃんは、結構原作のイメージ通りなのにね。しかし貴重な映像・映画だ。よくぞ、これを上映してるな、このミニシアタ。ジジババで満席なのは判る(笑)。

原作を読んだときは、あまり思わなかったかど、映画を観るとやっぱり庄司薫はサリンジャーの影響を受けているのかね。当時も、そういう論争があった気が。久々に庄司薫、読みかえしてみるか。確か家の本棚の一番奥の奥に、多分あるはずだ。。。

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早稲田の杜を謳歌 高田馬場「とん八」

2017/6/8(金)

夕方、早稲田でセミナー。でも、その前に少し寄り道。本部キャンパス内にある演劇博物館(通称・演博)に久々に顔を出す。ここで今、「山田太一展」と「テレビドラマ博覧会」の2つを開催中。坪内逍遥先生にもご挨拶して、と。

まずは1Fの「山田太一展」。ほ~。山田太一は早稲田に在学中、寺山修司と同級生で友人だった、と。そして卒業後にテレビドラマの世界へ。NHKの「男たちの旅路」。懐かしい。鶴田浩二と水谷豊に桃井かおり。1976年かぁ。

そして「岸辺のアルバム」。最後に家が流されるやつね。ドラマそのものよりも、主題歌。ジャニス・イアンの「ウィル・ユー・ダンス」。このドラマで、この曲を知り、ジャニス・イアンのアルバムも買いましたとも。1977年。

そして我々の青春そのものの「ふぞろいの林檎たち」。1983年が最初。大学生だったなぁ。面接会場で学歴差別され「黙って座ってればいいんだ」と時任三郎。自分も友人と一緒にOB訪問したけど先輩が現れず。このセリフを言っていたら、場所間違えだった(笑)。

「ふぞろい」の主題歌はサザンの「いとしのエリー」。あまりに自分たちの青春に近すぎて、恥ずかしかったな、このドラマは。その後の山田太一のドラマ。こうして改めて一覧すると、自分が結婚後も結構見ているね。

演博の2~3Fの展示は「テレビドラマ博覧会」。会場に入ると、「テレビ」本体が数多く展示されている。そうだよね。昭和の「テレビ」は重厚な作りであった。展示はテレビの黎明期から、時代をおって代表的なドラマを取り上げていく。「とっとチャンネル」の世界だ(笑)。

和田勉、倉本聰、向田邦子に久世光彦。綺羅星のような人々がテレビドラマを支えていた。特に1970年代から80年代前半にかけては、「テレビドラマ黄金期」。お~。ショーケンの「傷だらけの天使」だ。これは市川森一の脚本。

90年代のトレンディドラマ時代。「男女七人夏物語」「抱きしめたい」「ロンバケ」などなど。なるほど、確かにテレビドラマは時代を映す鏡だね。2000年代は「あまちゃん」他。最後の3Fは石井ふく子・橋田寿賀子コンビのホームドラマ。いや~。充実した展示。

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いかん。セミナーだった。「井深大記念ホール」へ。お題は「新技術によるビジネス革新への挑戦」。まず『イノベーションのジレンマ』のクリステンセンの弟子が出てきて「破壊的イノベーション」について。分かりやすし。そしてソニーの新規事業創出プログラムも刺激的。

終わると17時半。早稲田界隈で一杯やってもよいのだが、財布の中身も寂しい。高田馬場まで移動してサカエ通りかな。学生の頃は「清龍」とか「たぬき」「弁慶」といった極安居酒屋に出入り。社会人になってからは「鳥やす」が多かった。たまには新しい店へ。

サカエ通りの中ほどから左折して路地へ。今日は、ここの「とん八」に入ってみよう。料理場を囲うL字カウンタで10席ほど。あとはテーブル席に奥の小上がり。典型的な小料理屋の造り。カウンタに入れてもらう。まずは生ビールの小を。随分大きな「小」だな(笑)。

メニューを見て作戦を考える。刺身も2~3種類あるんですね。でも今日はパス。まずは「スパゲッティサラダ」から。十分なボリューム。ウーロンハイに切り替えて、と。この店、酒類がやけに安いぞ。これはイイ店ですね。

周りの人の注文に便乗して「煮込み」ももらう。薄味で仕上げたシンプルで優しい味。これは良い店に巡り合った。最後に焼き物。1本のヴォリュームはそれ程ないが、十分に旨いし、何せ1本百円は有難い。

店は19時前には満員に。常連客が多いのも頷ける。オヤジは、こういう店でパッと飲んで帰らないとね。勘定は1,820円。ご馳走様でした。今日は早稲田・馬場と廻った、良い1日であった。。。

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映画「ソング・オブ・ラホール」

2017/5/21(日)

去年だかに公開されたが、見逃した音楽系映画「ソング・オブ・ラホール」。縁があれば、その内にTVで見られるかと思っていた。ところが「川越で映画館上映がある」という耳寄りな情報。電車代もかかるが、遠征しますか。

久々に川越の蔵の街方面へ。「時の鐘」は一時修復工事をやっていたが、無事に終わったようだ。日曜日だからか、結構観光客で賑わっている。この角の店の行列は何? 「おさつチップス付き芋ソフトクリーム」。何じゃそれ。観光地も日々進化しとる。

そんな進化とは全く無縁で、気が付けば川越に1館だけ残った映画館「スカラ座」。この立地で、よく頑張っている。来月から料金を百円値上げして1,600円にする、と。自分が見た回の観客は10人程。結構、経営が厳しくなっているのか。

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映画「ソング・オブ・ラホール」は、パキスタンの民族音楽集団の話。ラホールの街はパキスタンの映画の中心地で、音楽家も映画音楽などで食っていた。ところが映画は衰退し、さらにタリバンがパキスタンに入ってきて治安は悪化。音楽では食っていけない状況に。

そこで起死回生の策として彼らは、ネットを使って民族音楽とJAZZの融合を全世界に発信。そして何とウィントン・マルサリスの目に留まり、彼らをニューヨークに招き自分のビッグバンドと共演する話に・・・

ところが相手はプロ。NYに乗り込んでいってリハーサルするも、ウィントンは「彼に個人的な恨みはないけど、一緒に演るのは無理」とシタール奏者にダメ出し、クビに。パキスタン勢はビビる。本番、出来るのか。急遽、代替のシタール奏者も見つける騒ぎに。

本番の会場は「リンカーン・センター」。満員だ。ウィントンの楽団が並ぶ処に、後から民族衣装のパキスタン音楽家達が呼ばれて舞台に登場。演ずるはまず、ブルーベックの超名曲「テイク・ファイブ」。どうだ。

パキスタンの木の横笛「バーンスリー」の奏者が凄かった。自分の手作りの楽器でウィントンの楽団のフルート奏者と互角以上に渡り合う。「ナール」「ドーラク」「タブラ」などのリズム隊もイイ感じ。シタールの代役も何とか頑張った。

ウィントン・マルサリスは若い頃のイメージしかなかったが、体がデカくなっていた(笑)。トランペットの音色、良いなぁ。兄ちゃんのブランフォード・マルサリスはナマで、スティングのバックでも聴いたし、ブルーノートでも聴いた。でもウィントンには、ご縁がないんだよね。

映画の最後はNY公演が成功して、パキスタンに凱旋し地元でも公演。でも、この世界情勢の中で今後も、彼らが音楽で食っていくのは大変だ。「全世界に知って欲しい。パキスタン人は芸術家でテロリストじゃないことを」というのは、彼らの心の叫びだ・・・

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見終わると15時。あの居酒屋はオープンしている。でも、ここは辛抱。家に帰って復習するのがJAZZ研。ウィントン名義のCDはないな。ではウィントンがペットで参加のハービー・ハンコックのカルテットを聴こう。良いなぁ。ウィントンのCDも、今度ユニオンで探そう。。。

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映画「ヨーヨー・マと旅するシルクロード」

2017/4/2(日)

原題の「The Music of Strangers」が、映画の内容を端的に表している。世界各国の「ストレンジャー」であるミュージシャンが、チェロ奏者ヨーヨー・マの呼掛けで集まった「シルクロード・アンサンブル」。世界各地での演奏などの映像を通して語り掛けるものは・・・

音楽映画ではある。シルクロード・プロジェクトとして集められたミュージシャンの演奏は、アンサンブルであっても、ソロであっても一流だ。しかし、それぞれのミュージシャンの出自は、世界中のあちらこちら。そして政治・宗教・文化が対立する時代に生きている。

そもそもヨーヨー・マは中国系だが、パリで生まれアメリカで成功したチェロ奏者。その盟友ケイハン・カルホールはイラン人で、ヴァイオリンの源流ケマンチェの名手。彼は政治的な理由でイランに数年帰れず、久々に奥さんとイスタンブールで再会。このシーンは泣いた。

シリア人のクラリネット奏者であるキナン・アズメ。ダマスカスの家族は現在の戦乱で命を落とした。パピ(中国琵琶)の国際的スターのウー・マンは中国生まれだが、アメリカに来て苦労の末に成功を掴んだ。楽器屋でロックを弾くシーンがイイね。

スペイン北西の自治州ガリシア出身のクリスティーナ・パト。彼女は、ガイタ(スペインのバグパイプ)という伝統楽器を吹く革新者だ。スペインにも少数民族の地が幾つかあるとは知っていたが、ここはケルト系なのか。言葉は滅んでも楽器は伝承されていく。

そんな他民族・多国籍のミュージシャンが集まって音楽を奏でるのが「シルクロード・アンサンブル」。だから映画のタイトルに騙されて「あぁ、NHKの番組『新シルクロード』のテーマ曲の演奏とかでしょ」と軽く考えてはいけない。

監督は『バックコーラスの歌姫たち』も撮ったモーガン・ネヴィル。あの映画も良かった。今回の映画も、音楽映画としても勿論一流。でもそれだけではない。文化とは何か、異文化が交じり合うところに何が生まれるのか、という文化論の枠組みでとらえられるべき映画。

映画の最後の方で「シルクロードの東西とかでは考えていない。地球は丸い。結局は一周して、原点は何かを考える事になる」と。故郷を思い、自らのアイデンティティを探す旅。自分も、こういう旅をしていかなければ。。。

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Bunkamuraを出て、渋谷を少し散歩。お~。東急プラザの跡地は完全に更地になっている。あのビルにあった紀伊國屋書店も跡形もない。レストランも幾つか入っていたっけ。渋谷は逆側の東急文化会館も建て替わって馴染みがなくなった。今度はこっちかい。

すぐ裏手の「渋谷古書センター」。ここの2Fに古本とカフェの「フライイングブックス」がある。海外文学の棚とか、結構自分の好みだなぁ。客も結構入っている。渋谷は自分にはあまり縁のない街なんだが、たまには来ないとね。。。 

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