音楽

コンサート「百花繚乱」(東京芸術劇場)

2017/11/28(火)

ある日、先輩から謎のチケットを手渡された。某社が、顧客サービスで東京芸術劇場の大ホールを2日間ほど貸切ってのご招待と。仕事でご縁がない自分まで、一緒に行って良いのかな。しかも出演者は矢野顕子でっせ!

ウェルカムドリンクまで無料でふるまわれている。白ワインを飲む、関係者ではない謎のオヤジ。19時にコンサートがスタート。お~。本当に矢野顕子だ。一人でグランドピアノの弾き語り。オープニングは「春咲小紅」だ。そして糸井重里と作った「クリームシチュー」。

3曲目は、かのムーンライダースの名曲「大寒町」。昭和の時代。良いなぁ。一転して新曲「ソフトランディング」。そうか。矢野顕子の新しいアルバムが出るのだった。タイトル・チューンにして、テレビドラマの主題歌。

ここでゲストに津軽三味線の上妻宏光を呼び、デュオ。津軽民謡のホーハイ節をベースにした「津軽ツアー」。矢野顕子のデビュー・アルバムの収録曲だ。「ローズ・ガーデン」を賑々しく演って、前半終了。

後半戦は着物にお着換え。何せ、もう一人大物スペシャルゲストがいる。それに合わせたのか。一人で演奏するは「津軽海峡冬景色」。そう。石川さゆりも舞台にあがるらしい。その前フリか。でも、完全に矢野顕子版。石川さゆりを聴きにきている客はビックリだろう。

もう一度、上妻宏光と一緒になって「ソリチュード」。津軽三味線でバラードとは珍しい。そして、ジジババ(今日も客席の平均年齢高し)お待ちかねの石川さゆり登場。石川さゆりのコラボ・アルバムに矢野顕子が提供した「しかられて」。2人でしっとりと。

石川さゆり、ナマで聴くの初めてだ。歌、上手いな。演歌でなくても、十分に聴かせる。矢野顕子は20年位前に、今は亡き新宿・厚生年金会館で聴いた事があるな。あと、7~8年前にブルーノート東京でも聴いたか。

バブル期のCMソング「ウィスキーが、お好きでしょ」も、しっとりと聴かせる。あの90年代前半は、今の若い衆が知ったら気絶しそうな時代であった。そして矢野顕子提供の「昨日にドドンパ」で、会場は大盛り上がり。

最後は矢野顕子が一人で、古典的(笑)名曲「ごはんができたよ」を演ってフィニッシュ。アンコールは3人で「斎太郎節」。いや~。貴重なコンサートであった。本当は「ひとつだけ」とか聴きたい曲は、まだまだ沢山あるのだが、もう21時半だ。

何と、会場出口で土産までもらってしまった。某企業は、このイベントで幾らくらいかかっているのかね。と余計な心配。先輩とワインを飲みながら小一時間の反省会。こんなイイ思いは、二度とできないだろうなぁ。。。

Img_1257 Img_1258

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「Maple Concert2017」(早稲田大学交響楽団)

2017/11/19(日)

ワセオケが中野に戻って来た。毎年秋に早稲田大学と中野区の文化交流事業をやってきて、今回が8回目とか。昨年は「中野ZEROホール」が大規模改修だったし、スケジュールが合わなかったりとかで、自分がこのホールで聴くのは4年ぶりくらいか。楽しみ。

第一部は、まずモーツァルトの交響曲第31番『パリ』。いかにもモーツァルトらしい曲だ。そしてリスト「前奏曲」。自分が生まれて初めてオケの生演奏を聴いたのが、ZEROホールの前身の中野公会堂か、(建て替える前の)杉並公会堂のどちらか。小学校の時。

その時の演奏曲目の一つが、この「前奏曲」だった。この冒頭の主題、カッコいいよね。そうそう、このメロディが最後の第四部でまた、力強く戻ってくるんだった。今でも好きな曲の一つ。自分がクラシックを聴くきっかけとなった曲。もう40年以上前だけど・・・

休憩を挟んで、第二部はリヒャルト・シュトラウス『家庭交響曲』。あれ。最初の案内パンフでは、ブラームスのシンフォニーの2番だったはず。演奏曲目変更かい。それは残念。ブラームス聴きたかったよう(涙)。

それにね。『家庭交響曲』が実は苦手なのだよ。何かとらえどころがない曲で、長い。聴いていると、大体途中でいつも眠くなってしまう。この曲は結構管楽器が頑張らないと、だからワセオケにはどうなのかな。まぁ仕方がないけどね。

アンコールは、例年通り唱歌「たきび」。中野に由来する歌だからね。そして最後の最後は早稲田の校歌を演奏するのもお約束。やっぱりオケをナマで聴くのは良いなぁ。来年も聴きに来たいぞ。ワセオケ、頑張れ。

Img_1141 Img_1140 Img_1143

帰りの裏の紅葉山公園の紅葉。もうすぐ日が暮れる。。。

Img_1147 Img_1149 Img_1148 Img_1150

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コンサート「山下洋輔ニューヨークトリオ」(草月ホール)

2017/11/14(火)

何と「山下洋輔ニューヨークトリオ」は来年で結成30周年と。ソロでは去年も聴いたが、「NYトリオ」での演奏を聴くのは4年ぶり。前回もJAZZ研の同じメンバーで渋谷・さくらホールで聴いた朧げな記憶。草月ホールで聴く、となると10年ぶり位か・・・

追い変わらず客席は、我々を含めてジジババばかり。同じ客が毎年聴きに来れば、毎年1歳ずつ平均年齢が上がるんだから仕方ない。山下洋輔は75歳。ベースのセシル・マクビーにいたっては82歳だ。このトリオも最早、伝統芸能の世界ですね(笑)。

18時半過ぎに開演。「フォー・デイヴィット・シェイク」からスタート。今回のツアーの最終日という事だが、3人は元気だ。席が前から2列目右側という至近距離。フェローン・アクラフの敲くドラムの目の前だ。3人が目の前で見られる特等席。

来年6月発売の30周年記念アルバムに入れるために手を入れたという「ドバラダ2018」が2曲目。そして3曲目は、最近のバラードの定番「エレジー」。セシル・マクビーがウッド・ベースで奏でるベース・ラインが素晴らしい。「アクプン・トゥーラ(=鍼)」を演って前半終了。

後半はバラード「ジェントル・カンヴァセーション」から、しっとりとスタート。聴くと何時も思うのだが、激しい演奏の中に潜む抒情性こそが山下洋輔の持ち味。続いて、新しいアルバム用に書いた「ブルー・キャッツ」。

最後はド派手に「グルーヴィン・パレード」。それにしてもフェローン・アクラフのドラムは凄い。と同時に日本語も上手い。毎年、ツアーで日本に来ているからか。曲の途中でアップテンポになる所の掛け声が「ボチボチ行こか!」だからね!

そしてアンコールは、さらにテンポをあげて「マイ・フェイヴァリット・シングス」。いや~。伝統芸能(笑)を堪能。座っていた席からだと、山下洋輔の弾く手は見えずに、ピアノ越しに顔だけ見えた。結構大変そうな顔で弾いとる。体に気をつけて、まだまだ頑張って欲しいぞ。

終わると20時半過ぎ。JAZZ研がこのまま終わるはずもなく、赤坂見附の街へ。皆、それぞれに財政状況が厳しいので「鳥貴族」に入る。各テーブルのタブレットでオーダする仕組み。時代は変わる。だからこそ、ライブの一期一会を大切にしないとね。。。

Img_1101 Img_1100 Img_1102

| | コメント (0) | トラックバック (0)

映画「すばらしき映画音楽たち」

2017/11/1(水)

見逃していた映画。しかも緊縮財政下。何とか安く見られないか、と待ちに待った月初め。今日まで上映が続いていて良かった。毎月1日は7百円も安いからね。渋谷イメージフォーラムへ向かう。今日は1Fの小さい方の部屋だ。

映画音楽の歴史を概観でき、かつ名画のいいとこどりシーンに音楽がどう使われているかまで見られる美味しい映画。サイレント映画時代にも、映画館にはオルガンがあって映画に合わせて音楽をつけていた、と。へ~。

「キングコング」。例のエンパイアステートビルに登るやつね。あの映画は、バックの音楽がなければ成り立たなかった。そして「ロッキー」。確かに、「ロッキー」はあのテーマがなければ成立しませんな。

映画音楽も時代と共に変遷していく。フル・オーケストラから、ジャズを取り入れた新時代へ。そして60年代後半からはロックなどの楽曲の導入。「卒業」のサイモン&ガーファンクル、「イージーライダー」のザ・バンド、それぞれのワンシーンに涙する怪しげなオヤジ。

そして70年代は、何といってもジョン・ウィリアムスの時代。スピルバーグとジョン・ウィリアムスの若き日の映像。「ジョーズ」から始まり、「スターウォーズ」「未知との遭遇」を経て、「インディ・ジョーンズ」。そして「ET」。我々の青春そのものを彩った映画音楽たち。

映画音楽を作ってきた綺羅星のような作曲家たちのインタヴューや映画映像が、惜しみなく次々に映し出される。「007」「ピンクパンサー」「荒野の7人」から「ロード・オブ・ザ・リング」「マッドマックス」・・・

あと、レコーディングスタジオの様子も。「アビーロード・スタジオ」とかのイギリスのスタジオは柔らかい音が採れるけど、ロスのスタジオは活気溢れる音になる、とかね。オケは時間がないので、楽譜を渡されて初見でいきなりとるのか。凄いな。

最近のスーパー・コンポーザはハンス・ジマー。「パイレーツ・オブ・カリビアン」とか「グラディエーター」「ダークナイト(バットマン)」とかね。へ~。彼はバグルスのバックアップ・メンバーだったのか。「ラジオスターの悲劇」の後ろで弾いてる映像が(笑)。

我々がガキの頃は、情報源はラジオ。ラジオを聴いていると、ロックやポップスのヒット・チューンもかかるけど、同じように映画音楽も流れていた。だから、今でもあの頃の映画音楽を聴くと、青春が蘇ってくるのだよ。またCDとか探しに行かなくちゃ。。。

Img_0887 Img_0888

| | コメント (0) | トラックバック (0)

台風接近の日のライブは・・・

2017/10/22(日)

台風接近中で朝から酷い雨。衆議院選挙もある。一応先日、生まれて初めて期日前投票をしてみた。来ていたのはジジババばかり。日本の縮図。朝から風邪っぴきでマスクをして、ベース担いで雨の六本木を歩く怪しげなオヤジ。ヒルズも東京タワーも、霞んどる。

今年も会場は「クラブ・エッジ」。少しステージが広くなった。アンプの機材も替わったか。リハ、そして本番。今年もやっぱりダメダメ。ギリギリ弾けるかレベルではなく120%まで積み上げて、本番で8掛位でも大丈夫にしないと。バンド全体も煮込み不足。

それでも、この天候の中で思った以上の人たちが見に来てくれた。感謝、感謝。次回があれば、もっと頑張ろう・・・

打ち上げも例年通り、六本木の交差点近くの「土風炉」。何だか風邪が悪化している感じ。珍しく、あまり酒が飲みたくない。といっても飲み放題負けしない程度には飲んだがね。雨は、ますます酷くなっている。楽器を抱えて、トボトボと帰路に。。。

Img_0802 Img_0799 Img_0798 Img_0804

| | コメント (0) | トラックバック (0)

本郷界隈を徘徊

2017/10/14(土)

東京大学の教室でロックが流れる。こんな瞬間に立ち会えるとは・・・

天気悪し。天気が良ければ秩父宮に行って母校の応援と思っていたが回避。次善策として考えてあった東大での講義に参加しよう。御茶ノ水から歩いて本郷三丁目を目指す。11時半前に到着。少し早いが、まずは腹ごしらえですね。

前々から一度行ってみようと思っていた、焼きそば専門店「まるしょう」。無事にカウンタ席に収容された。初訪問なので、王道の「ソース焼きそば」に行くのが普通。ところがへそ曲がりのオヤジは「ナポリタン焼きそば」をオーダ。だって、「ナポリタン」好っきやねん。

待つこと暫し。熱々の重い鉄板皿に載って登場。では一口。これは美味しいなぁ。この自家製の太麺。どんどん箸が進む。でも、このレベルだと「ナポリタン」そのものだ。パスタと焼きそばの違いは何? 小麦粉の種類? 今度、焼きそば専門家に会ったら聞いてみよう。

Img_0607 Img_0606

腹一杯。中盛にしたのだが、普通でも良かったか。さて。東大に行く前に、もう一か所寄りたい所があるのだよ。東大病院の裏手から、東大構内に入らずに大きく迂回していく。お~。これが「無縁坂」か。初めて来たな。

丁度、昨日の対談で森鴎外の『雁』の話を聞いたばかり。何か繋がっている感じ。でも、我々の世代では「無縁坂」というと、鴎外ではなく「グレープ」なんだが。何。今の若い衆は「グレープ」を知らない? さだまさしは知っている? う~む。「♪忍ぶ、不忍、無縁坂・・・」

「無縁坂」をおりきって方向を転じ、今度は緩やかな坂をダラダラと上って行く。こっちは「暗闇坂」というのか。この坂を上り切って、東大の弥生門に着く直前の右側。目指す「弥生美術館」に着いた。

Img_0613 Img_0611 Img_0615_3 Img_0617

「弥生美術館」では「はいからさんが通る」展を開催中。「大正♡乙女らいふ×大和和気ワールド!」。あの1970年代中盤の伝説のコミック「はいからさんが通る」の原画などの展示である。展示は1~2階。まず1階から。お~。懐かしい。

ほほ~。女子学生の袴スタイルは1899年に女子高等師範学校(現・お茶の水大学)で始まった、と。1930年には、洋装に移行してセーラー服とかに代わるので、僅か30年くらいの時代だったんですね。女子学生用の自転車の実物展示も。

え。何で酒飲みオヤジが「はいからさん」を読んでいたかって。多分、妹の部屋に落ちていたのを勝手に読んだのであろう。あれ、読み始めるとハマるよね。展示はストーリーに沿って進んで行く。飲み屋で喧嘩して少尉が小倉に飛ばされる。そして、戦地に行って戦死。

ん。戦死? そうだっけ。続きは2階で、ですか。許婚の少尉を失って、働きに出るヒロイン。大正後期の職業婦人・モガ。そうだ、そうだ。出版社に働きに出て、そこで出会った男と結婚する事に。結婚式の当日に関東大震災。そして、奇跡のハッピーエンド・・・

原画を見ながら、段々ストーリィを思い出し、最後の方は殆ど涙ぐむ怪しげなオヤジ。いや~。久々に大和和気ワールドにどっぷりと漬かってしまった。11月に新作アニメ映画で公開される、と。絵がちと違う気がする。流石に、オヤジが見に行く訳にもいくまい。

Img_0618 Img_0619 Img_0621

「はいからさんが通る」展(弥生美術館):~2017.12.24(日)

さて。本題の東大での講演会じゃ。開始時刻の14時には少し早い。東大構内を散歩。これが三四郎池ね。よく、大学構内に池が無防備にあるな。我らが母校なら、間違いなく誰かが飛び込むので埋められそうだ。現に馬場のロータリィも歌舞伎町も水がない(笑)。

Img_0625 Img_0626 Img_0628

文学部の大教室での講演。お題は「ロック・ミュージックと現代思想」。講師はフランス現代哲学を研究している東大文学部の鈴木泉准教授。中年のロックオヤジのイメージそのもの。と思っていたら、自分より1歳年下か。へ~。これ、集英社の寄付講座なんだ。

1960年代後半に若い世代の意識変革に大きな影響を及ぼしたロック・ミュージック。フランスを震源地として知の最前線となった現代思想。この2つのムーヴメントは、同時代的に交わり影響を与え合ったのか・・・

連続テレビドラマ「ひよっこ」の時代。1966年にビートルズが来日し、「ツィッギー」が来日してミニスカートが大流行。この辺りがロックの大きな転換点であった。カウンターカルチャーが隆盛し、文化革命・政治革命がおこる。「パリ5月革命」から「安田講堂」。

ビートルズのアルバムジャケットの変遷を見せながら、曲のさわりを流す。東大の大教室でロック(笑)。『ラバーソール』『リボルバー』ときて『サージェントペパー』へ。この底流にある神秘主義・東洋思想への傾倒やサイケデリック・ロック。

サイケデリックの哲学は「知覚の拡張」と「現実の多次元化」。これをハックスリーやティモシー・リアリーはドラッグを使ってやろうとした。音楽はベルベット・アンダーグラウンド、ドアーズ、ジミヘン、ジェファーソン・エアプレイン、そしてグレイトフル・デッド。イイね。

一方、フランスの現代思想でジル・ドゥルーズの話。超越論的経験論は正に知覚の拡張をドラッグ抜きでやろう、というの話だし、反復の哲学「リトルネロ」は、ロックの「リフの美学」に繋がっている。そして「リズム・ビートの美学」。ドゥルーズを読んでないオヤジも頷く。

若い子と話すと「まだロックなんて聴いているんですか。あれは終わった音楽でしょ」と言われると。でも、ノスタルジーと言われようが、ロックは20世紀最大の文化だと言い切る。そうだ、そうだ。何か、その内ディスク・ユニオンとかで会いそうですね、先生(笑)。

あっという間の1時間半。この後30分延長して、司会(英米文学研究・翻訳家の柴田元幸だった。東大の特任教授やっているんだね)と2人で、会場からの質問を受けつつ対談。東大生(?)の質問も、面白い。

サイケデリックとかサマー・オブ・ラブ。この辺の時代の研究が、実は自分の主戦場。もう歳をとって来たし、もっとピッチを上げて頑張らないと。そうでないと、ただ酒飲んで昔のロックを聴いているだけのオヤジと思われるぞ。(事実、そうなんだが)。。。

Img_0630 Img_0631 Img_0632

| | コメント (2) | トラックバック (0)

イベント「散歩本と歩く東京」(東京堂書店)

2017/10/13(金)

神保町すずらん通りの真ん中に鎮座する「東京堂書店」。神保町の歴史、出版界の歴史そのものを体現するといっても過言ではない老舗。余りに恐れ多くて、普段は近づかないのだが、今日は珍しくイベントに参加。6階のホールへ。

ドイツ文学者の池内紀とエッセイストの坂崎重盛の2人のトークイベント。池内紀が『散歩本を散歩する』を出版した。雑誌「散歩の達人」に連載してたやつね。それで対談が実現か。そういえば店内に、特設の散歩本コーナもできている。

「人生は散歩のようなもの」という人生観を語る。そして「散歩好きは役に立たない人が多い」(笑)。オヤジの事か。そこからステッキの話に。夏目漱石『三四郎』の時代、学生でもステッキを持っていた。坂崎翁は、自宅から組み立て式のステッキを持参。仕込み、ですね。

漱石、森鴎外、幸田露伴、永井荷風、今和次郎などなどの話。漱石の主人公は皆、よく散歩する。鴎外の『雁』の主人公の青年はつまらない奴だ、と。成る程、成る程。自分は、この辺りの文学系の基礎教養が不足しているなぁ。

池内紀が関西からの上京組なのに対して、坂崎翁は東京生まれの東京育ち。だから「記憶にある街」と「未知の街」、散歩の対象が違う、と池内先生。いやいや、自分は下町の生まれ育ちだから、全然知らない街が多い、と坂崎翁。

「切手屋、コイン屋がある街は、良い街である」「散歩して、疲れたら一杯飲んで帰る。祝祭的一日の終わり」「散歩と読書は歳をとってからが楽しい」などなど。自分も散歩の達人になりたいものだ。先立つものさえあればね・・・

Img_0578 Img_0579Img_0580

終わると21時近い。今日はまだ、飲んでいない。金曜日だし、このまま帰ってもだな。そうだ、久々に新宿三丁目のロックバーに顔を出そう。先客は3人。金曜日だから繁盛している。自分はウォルター・ベッカーの追悼に来たのだよ。

「スティーリー・ダン」のウォルター・ベッカーが先月の上旬に亡くなった。突然の訃報。その影響か、盟友のドナルド・フェイゲンの来日も急遽中止に。まだ70歳にもなっていなかったのに・・・

まずはファースト・アルバム『キャント・バイ・ア・スリル』から「リーリン・イン・ザ・イヤーズ」をリクエスト。お~。マスタがライブ盤の方をかけてくれる。ハイボールを2杯程飲んで、最後は超名曲「エイジャ」もリクエスト。

スティーリー・ダンの6枚目のアルバム『彩(エイジャ)』のタイトルチューン。スティーブ・ガットのドラムにウェイン・ショーターのサックス。何時聴いてもカッコいい曲。このアルバム、高校生の時に聴いてぶっ飛んだ。何じゃ、この世界は。もう40年前の事か。歳をとる訳だ。

もう22時か。帰らねば。マスタ。今度また、ゆっくり寄らせてもらいます。。。

Img_0583

| | コメント (0) | トラックバック (0)

神社境内でジャズフェス 沼袋「たつや」

2017/9/9(土)

神社境内の神楽殿でJAZZ。今年で10回目となる「NUNO・ジャズ・フェスタ」が、今年も沼袋の氷川神社で開催。JAZZ研部長は「当日の気分で」と言っていたのに、随分早い時間から、酒を飲みながら鑑賞しているようだ。早く合流しないと。

近づいていくと、遠くから音楽が聞こえてくる。でもまずは神社ですから、お詣りしないとですね。お詣りをすませて、いざ境内のフェスに参戦。丁度、地元・北原小のオヤジバンドが女性ヴォーカル付きで演奏中。「上を向いて歩こう」と「イマジン」を聴く。イイね。

そしてセットが替わって、ピアノトリオ+女性ヴォーカル。これはプロですね。「ザ・ニアレス・オブ・ユー」から始まって、「サニー」などなど。ピアノもベースもヴォーカルも外人部隊。ドラマーだけが日本人。

お~。この曲はスティング「フラジャイル」だ。カッコイイ。何時もはパークハイアット東京で演っている、と。これをタダで聴けるのはお得ですね。大満足。次はオルガンジャズか、と思っていたらJAZZ研部長が「もう良かろう」と。4時間近く立ちっぱなしではお疲れでしょう。

Dscn3880 Dscn3883 Dscn3886

二人で沼袋の街を抜け「たつや」に。時刻は18時近い。入れるか。何とか入口の焼き台前に入れてもらえた。黒ホッピー。そして「冷製盛り合わせ」。これは一人で来ても食べきれないので、こういう時に頼まないと。旨いぞ。

「モツカレー」もいきましょう。そして最後は焼き物を何本かずつ。いや~。JAZZ聴いて、もつ焼き食べて充実したひと時。流石にお疲れのご様子なので、まだ時間も早いが今日はここで解散となった。「たつや」を出ると、少し行列ができていた。流石は人気店。。。

Dscn3889 Dscn3891 Dscn3892

後で確認すると、このJAZZフェスは、10回の節目の今回で、一応の区切りとなるらしい。中野区も財政が厳しいのかね。折角、ここまで地域に密着したイベントに育ったのにモッタイナイ。是非、復活を願う・・・

| | コメント (0) | トラックバック (0)

映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」

2017/9/8(金)

風の噂に聞いた。立川に物凄く音の良い映画館があると。「爆音」や「極音」と銘打って、一般映画や音楽映画を上映。このために、PAとか結構な設備投資をしたとか。一度行ってみたいと思っていたら今宵、絶好の映画を一夜限りで上映する。行ってみるべ。

立川駅北口からモノレールの北駅へ。その先にあるのが「オリオン書房」の入っている「ノルテ」。目指す映画館は、その更に先にあるようだ。エスカレータで上がっていくと券売場。シネコン仕様。目指す映画は満席の盛況だ。

映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」。ライ・クーダーがキューバのミュージシャン(皆、古老)と作った同名アルバム。1997年に出た、あのCDは愛聴盤だ。そのミュージシャン達との交流を、ヴィム・ヴェンダース監督とライ・クーダーが作った音楽ドキュメンタリー。

ハバナの街並み。そこでのミュージシャン達の生活と音楽。ヴェンダースお得意のロード・ムーヴィーっぽい作り。そのキューバでの映像と、アムステルダムでの公演の模様が交互に映し出される。ハバナでは皆、葉巻吸っている(笑)。

イブライム・フェレール。キューバのナット・キング・コールと称されるヴォーカル。爺さんなのに歌いだすと凄い。ピアノのルベーン・ゴンザレス。この爺ちゃんも凄いぞ。ライがキューバで出会ったのは、そんな凄腕だが無名のミュージシャンばかり。

映画の最後の方は、ニューヨークのカーネギーホールでの公演。その前後に、ニューヨークの街並みを散歩・観光するメンバーたちのシーンが、また良いのだよ。公演自体も感動的。この映画を「極音」で聴けるとは、わざわざ立川まで遠征してきた甲斐があった。

終わると21時近く。先週・今週は飲み過ぎだ。今日は休肝日だ。家に帰ってCDを聴きながら、余韻にひたろう。。。

Dscn3869 Dscn3870

| | コメント (0) | トラックバック (0)

映画「ボブ・ディラン/我が道は変わる」(阿佐ヶ谷ユジク)

2017/9/6(水)

見逃していたボブ・ディランのフォーク時代を描いたドキュメンタリー映画「我が道は変わる」。阿佐ヶ谷のミニシアタ「ユジク」で、1週間だけ上映する、と。しかし14時15分からの上映しかない。会社をサボって(もとい、休みをとって)出撃じゃ。

ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジ。1961年の冬に、ミネソタから一人の若者が出てくる。ウディ・ガスリィやピート・シガーを手本に、やがて彼は自分で歌を書き、歌い始める。酒飲みオヤジが生まれた頃。もはや60年近く前の話だ。

やがて彼は恋人スーズ(アルバム『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』のジャケットに一緒に写っている娘)の影響で、プロテスト・ソングの世界へ。「風に吹かれて」「戦争の親玉」「はげしい雨が降る」の時代。そしてアルバム『時代は変わる』。独特の声、歌いまわし。

既にフォークの女王だったジョーン・バエズ(ディランと6ケ月しか歳が違わない)と付き合い、行動を共にする。「フォークの貴公子」。しかし時代は大きく動く。ケネディ暗殺等々。ディランは次第にストレートなプロテスト・ソングから、内省的・抽象的な歌詞へ昇華していく。

そしてアルバム『アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン』。ここにはストレートなプロテスト・ソングは影を潜め、「マイ・バック・ペイジス」や「悲しきベイブ」といった名曲。アコースティックの弾き語りではあるけど、新しいステージにあがっていくディラン。

一方でロックンロールが復権し、ビートルズをはじめとしたブリティッシュ・インヴェイジョンの大きな波がアメリカに押し寄せる。表現者としてのディランもエレキ・ギターを持つ。アルバム『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』。

エレキ・サイドのA面は「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」から始まって「シー・ビロング・トゥ・ミー」「マギーズ・ファーム」。アコースティック・サイドのB面。最後の「イッツ・オール・オーヴァー・ナウ、ベイビー・ブルー」はフォークへの訣別の歌だ・・・

毎年出演していたニューポート・フォーク・フェスティバル。1965年についに、エレクトリック・バンドを従えて登場し「マギーズ・ファーム」を。そして「ライク・ア・ローリング・ストーン」。従来からの(頑迷な)フォーク・ファンに別れを告げる。

いや~。フォーク時代にディランを、映像と歌でしっかりと追体験できる。良くできた映画。自分はディランを聴き始めたのは高校生だから70年代後半。ザ・バンドと一緒のやつとか『at武道館』の時代。今回は、いろいろと勉強になりました。また、しっかり聴き直そう。

Dscn3853 Dscn3855

終わると16時半過ぎ。丁度良い。久々に居酒屋「川名」に顔を出そう。歩いて5分もかからずに到着。先客はカウンタに3人程。黒ホッピー下さい。お通しにフルーツが出てくるのはお約束。ホワイトボードのメニューを拝見。

まずは「トロしめ鯖」から。ディランがまだフォークを歌っていた頃、自分は鯖を食べると蕁麻疹が出た。貧乏な大学時代の飲み会で鍛えられて、今では好物だけど。時代は変わり、自分も少しは成長したか。

「豚煮込み」も。ナンコツとか色々な部位が、イイ感じに煮込まれていて旨い。最後に「チキンセット」をタレで。BGMはいつも通りハイファイセット。彼ら彼女らもフォーク世代の生き残りだなぁ。などと考えながら飲んだら、酔っぱらった。帰ってディラン、復習しないと。。。

Dscn3858 Dscn3860 Dscn3861 Dscn3863

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧