読書

2016年読書回顧

2016/12/31(土)

いよいよ大晦日。今年は近年まれにみる辛い年だった。来年はどうだ。更に悪い年になるのか、それとも運は上向くのか。出来れば良い年となるよう、来年は頑張ろう・・・

2016年を振り返ると、休肝日は71日。週に1.37日は肝臓を休めることができた、という事だ。来年は夢の週2回休肝日を実現したいところ。歳とともに健康不安もあるし、何より先立つものが乏しいしね。なるべく居酒屋に行かずに、家で素面で本を読みましょう!

読んだ本は84冊。週平均1.63冊といったところ。来年は久々の年間100冊越えを狙いましょうか。

今年読んだ自分的BEST3

【フィクション部門】

『ビビビ・ビ・バップ』(奥泉光/講談社)
音楽SF小説。いや~。楽しかった。特に新宿の1960年代描写が秀逸。あまり書くとネタバレになるけど、ロボット小説でもありJAZZ小説でもあり、ミステリィでもあるんですな。アンドロイド・ミュージシャンのジャム・セッションとか。密室でロボット棋士が殺される、とか。色々楽しめて、まるで宝石箱のよう。

『マチネの終わりに』(平野啓一郎/毎日新聞出版)
こっちは音楽恋愛小説、かな。これ読むと絶対、クラッシックギターが聴きたくなる。今年は鈴木大介のコンサートに行ったけど、あれを聴く前に読んでおきたかったなぁ。恋愛小説なんて、物凄く久し振りに読んだ。最近、ご縁がないからね・・・

『東京會舘とわたし(上・下)』(辻村深月/毎日新聞出版)
今は取り壊されてしまった東京會舘。その東京會舘に纏わる短篇を、少しずつオーヴァーラップさせながら描いていく小説。3.11の話とか印象的なエピソードも多く、久々に本を読んで少しだけ泣きました。

【ノンフィクション部門】

『武満徹・音楽創造への旅』(立花隆/文藝春秋社)
今年は作曲家・武満徹の没後20周年。それもあってか今年出版された大著。生前の膨大なインタヴューをもとに、武満の生涯を描き出していく。途中で武満が亡くなって、あきらかに作品のトーンもかわるけど。この歳になって、また立花隆を読むとは思わなんだ。でも立花隆は、武満の音楽にも物凄く造詣が深い。自分も、もう一度勉強。武満をもっと聴こう!

『1974年のサマークリスマス』(柳澤進/集英社)
TBSのアナウンサー・林美雄が亡くなってから、もう10年以上経つのか。信じられない。中坊の頃、自分は深夜放送はパック(パックインミュージック)派だった。特に林美雄の日。タモリの衝撃な登場も、山崎ハコがゲストの回も、皆聞いていたなぁ。ガキだったあの頃は分からなかった色々な事が、今読むと判る気がする。あの頃に帰りたい・・・

『唐牛伝』(佐野真一/小学館)
さすがに自分は、60年安保は知らない世代。でも伝説としては、色々と後で読み聞きしている。佐野真一が書いた全学連委員長・唐牛健太郎の話。安保闘争の頃の話もそうだが、その後の人々の生き様に色々と考えさせられた。そして時代は巡り、岸信介の孫が志もないのにモノマネで日本を破滅の淵に進めるのか・・・

【番外編】

『終わった人』(内館牧子)は、自分事として身につまされた。焦るな、身の丈を考えろ、と。『明るい夜に出かけて』(佐藤多佳子)は、久々に深夜放送の楽しさと闇を考えさせられた。『サマークリスマス』を読んだこともあるけどね。

来年は、どんな出会いがあるのやら。もっと腰を据えて、古典も読まんとなぁ。。。

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東大でお勉強?

2016/7/23(土)

御茶ノ水駅からトボトボ歩いて、上野の森へ。交通費を浮かさないと。節約、節約。目指すは「国際子ども図書館」。10年以上来ていなかったか。何だかリニューアルされていて、新しくアーチ棟が裏に出来ている。国も相変わらず、箱モノ作りには熱心ですな。

旧館(?)のレンガ棟を1Fから見てまわる。確かに一般児童書の展示室とかの使い勝手は向上している。そもそも、この建物は風格がある。今でも国立国会図書館の一翼を担っているが、何せ昔の帝国図書館だった訳だからね。

お目当ての展示は3F。「現実へのまなざし、夢へのつばさ」展。現代翻訳児童文学の半世紀を、本を通じて紹介している。特に1970年代以降の児童文学は、優等生的な世界からリアルな現実の反映へ。家族像は変容し、エイズなどの社会問題も取り込む。

そして、もう一つの流れはファンタジー。もちろん『ハリー・ポッター』の影響は大きかった。でも、それ以前から(つまり自分が中学生の頃位から)児童文学の一つの変化であった。あ~。この世界を研究するか仕事にしようと思っていたのに。何処で道を間違えた・・・

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上野を後にして本郷方面に。湯島天神を横目にみながら、坂を上っていく。今日は、それ程暑くないので楽に歩いて行ける。節約、節約。本郷三丁目の交差点を右折して、東京大学方面へ。今日は東大に行くのだよ。

時刻は13時過ぎ。そうだ。まずは昼飯だ。東大正門前の喫茶店「ルオー」に入る。クラシック音楽が流れる、昔ながらの純喫茶。でも、この店は確か「カレーライス」も名物だったはず。その「カレー」をオーダ。

それ程待たずに「カレーライス」登場。結構大ぶりな皿に、タップリと盛られている。真ん中に大きな肉とジャガイモがゴロリ。では頂きます。まずは一口。お~。ご飯が少し硬めに炊いてあって、カレーにピッタリ合う。辛さも丁度自分好み。昭和のカレーだ。

途中で肉とジャガイモも崩して食べる。肉もホロリとなる位にいい感じの加減。あっという間に完食。「カレー」はセットになっていて、少し小ぶりのコーヒーカップが出てくる。スッキリとした味わい。何から何まで、昔ながらの正しい「純喫茶」であった。

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赤門を潜って東大に入る。東大に入って話を聞くのは生まれて初めてだ。しかも講演者は東大総長の五神真。「知のプロフェッショナルの育成と知の協創の世界拠点の形成」という演題。「東大ビジョン2020」の話なのか。理解できるのか、酒飲みオヤジ。

五神さんは物理畑の出身で、小柴さんの所にいて梶田さんの1つ先輩だと。ご本人は「光」が専門分野のようだ。でも話は分りやすい。東大の入学式で色々話したが、マスコミに取り上げられたのは「毎日、新聞を読みなさい」という話だけだったと(笑)。

本題の「知のプロフェッショナル」になるには ①自ら新しい発想を生み出す力 ②忍耐強く考え続ける力 ③自ら原理に立ち戻って考える力 の3つの基礎力が必要だそうだ。それに加えて「多様性の尊重」と「目的を相対化する視野」が重要。なるほど。

その上で、今後の日本社会は人口減少していくが、経済までダウントレンドにならないように、まだ打ち手がある。「モノづくり」で培ってきた日本の持つ強みを活かして「知識基盤経済化」しなければならない、という。そのキーは「産学官民の協働」。ふむ。

自分は一生、東大とは縁がないと思ってきた。しかし、こうやって無料の公開講座を聞くと、刺激を受けるなぁ。人生下り坂だが、まだ自分なりに「できる事/やるべき事」がありそうだ。自分を磨くことを怠るまい。

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それにしても、早稲田も東大も、どうして入口に「立て看」を出すのかな。これは大学特有の文化なのだろうか。と考えながら帰路に。帰り道でJAZZ研部長の「飲んでます」メールが届いたが、つられずに。。。

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「上橋菜穂子と<精霊の守り人>」展(世田谷文学館)

2016/7/2(土)

上橋菜穂子は昭和37年生まれ。学年は違うが、自分と同じ歳である。自分が最初に出会ったのは図書館の児童書コーナ。1990年代。まだ、うちの子供たちが小さくて毎週のように図書館に通っていた時代。

そこで見つけたのが『精霊の守り人』。そもそもファンタジー好きだったオヤジは、一発ではまった。当時はシリーズがまだ完結しておらず、新刊がでる度に借りて読んでいた。一体、どの巻まで読んでいるのだろうか・・・

あの頃の図書館の児童書コーナは、新しい作家の宝庫。まだ荻原規子も森絵都もメジャーではなかった。子供たちが絵本を選ぶ間に、オヤジはヤングアダルトのコーナに行って、新しい作家との出会いを楽しむ。いい時代だった。

そんな上橋菜穂子もすっかりメジャーになり、今や「守り人」シリーズは綾瀬はるか主演でNHKで実写化が始まっている、と。こんな時代がくるとは、あの当時誰が想像できただろうか。そのお蔭もあってか、世田谷文学館で展覧会まで。会期末に顔を出す。

「守り人」シリーズの本の実物。今はソフトカバー版や文庫版も出ているんだね。シリーズの舞台となる国々の地図、そして各巻のあらすじ。これを読んでも、どこまで自分は読んだのか判明せず。家人も子供も全巻読んでいるのに。先を越されたなぁ。

テレビドラムで使った衣装やら小道具やら。ふ~ん。そもそもドラマ化されたのを見ていないオヤジ。どんな感じの映像なのか。あの『指輪物語』でさえ、完全映像化される時代。今や、何でもありやね。

一番共感したのは、上橋菜穂子の愛読書が並んでいるコーナ。アーサー・ランサムにサトクリフにルーシー・ボストン。何や。同じ本読んでる。そりゃ同じ歳だからね。スタートが同じで、かたや人気作家。こちらは偽・水戸黄門。この差はどこでついたんか。

まぁ上橋菜穂子は、「グリーン・ノウ」の作者ルーシー・M・ボストンに高校時代の留学時、わざわざ会いに行っているんだから凄い。大学で文化人類学を学び、それが物語にも生きているし。何も行動せず、酒ばっかり飲んでいるオヤジとは差がつくよな、やっぱり。

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世田谷文学館を出ると、目の前にあったゴルフ練習場が跡形もない。大規模開発して、マンションでも建てるのか。ここでも時代は変わる。帰りは芦花公園駅に戻らず、千歳烏山駅まで歩いて行くことに。

途中、烏山神社。結構大きな神社だ。今までは、この辺りを散歩した事なかったからね。ほどなく千歳烏山駅に。ここに本屋があるはず。「京王書房」。ところが、記憶の場所に行っても本屋がない。

ボケたか。スマホで場所を確認じゃ。え~。5~6年前に閉店した、と。25年ほど前に、何度か来た店で愛着があったのに。街の本屋よりも、もう少し規模が大きい、いい店だったんだよ。閉店した事も知らなかった。ショック。老兵は去るのみ、という事か。。。

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「村上春樹とイラストレーター」展(ちひろ美術館)

2016/6/5(日)

村上春樹を最初に読んだのはデビュー作『風の歌を聴け』。大学1年の時に、図書館で見つけて一発ではまった。そして、すぐに次の『1973年のピンボール』も借りてきた。まいったね。日本の作家で、こんな世界を描ける人がいるんだ。

そして1982年。大学3年生の秋に、あの大名作『羊をめぐる冒険』登場。今回企画展をやっている「ちひろ美術館」そばの、今は亡き花村書店で新刊を見つけ即購入。「君はもう死んでいるんだろう」。酒を飲みながら一晩で読了。自分のオールタイムベストの1冊だ。

その後は新刊が出る度に買ってすぐに読んだ。1980年代。『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(これまた超名作)が出て、『ノルウェーの森』が大ベストセラーになり、そして『ダンス・ダンス・ダンス』(個人的には一番好きかも)が。何という時代。

90年代以降も新刊は読んでいる。あの当時ほどの熱狂はないけど。そんな村上春樹の本を支えてきたイラストレーター4人の原画展が、「ちひろ美術館」で始まった。そりゃ行くしかないでしょ。上井草へゴー。

まずは1Fの展示室1から。ここでは「ちひろの自画像展」。数多くの自画像。この絵をみていると、いわさきちひろの描く絵本に出てくる女の子って実はちひろ本人なのではないか。という不思議な感じ。

そして2Fへあがって、いよいよ本命。展示室2では、まず佐々木マキ。お~。『風の歌を聴け』の表紙原画だ。そして『ピンボール』と『羊』の表紙原画も。まさか、この原画がみられるとはね。結構感動。絵本『羊男のクリスマス』の原画も沢山。楽しいぞ。

続いて大橋歩。『村上ラヂオ』ですね。エッセーは小説ほど一所懸命読んではいないけど、さすがにこの辺りは押さえてますな。あとは1F奥の展示室4か。部屋のドアを開けるとJAZZが流れているのは、展覧会には珍しい趣向。

来ました和田誠。何と『中国行きのスロー・ボート』だ。そして、あの『ポートレート・イン・ジャズ』の原画。ミュージシャンのポートレートを描いた和田誠のイラスト。ジミー・ラッシングとかギル・エバンスとか。この本、好きなんだよね。

最後に真打は、もちろん安西水丸。長年の村上春樹の盟友。亡くなってから、もう2年か。いまだに信じられない。『象工場』に『村上朝日堂』などなど。つくづく残念だ。こうやって4人のイラストをみると、改めて村上春樹を読みたくなるのだな。。。

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「村上春樹とイラストレーター」展(ちひろ美術館):2016.5.25(水)~8.7(日)

帰りに上井草駅に戻る。ありゃ。駅前の信用金庫は取り壊されとる。その向かいの床屋も日曜日なのに開いていない、ということは商売をやめたか。この小さな街でも、変化は起こっているのだな・・・

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上野の森は大混雑

2016/5/3(火)

酷い二日酔い。本当は早起きして、開館前から並んで若冲を見ようと目論んでいた。ところが目が覚めたら10時。とっくに開館しとる。それでも上野には行かなければ。体を引き摺るようにして出撃。

上野駅の公園口は物凄い人出だ。まずは噴水広場に。ここで児童書イベント「上野の森親子フェスタ」が今日から3日間開催される。昨年はヨーロッパのテロ事件の影響で開催見送り。このイベントの開催自体が久しぶりだし、自分も久しく来ていなかったか。

お~。思ったより人が出ているなぁ。特に4か所ほどある会計コーナには長蛇の列が。いつも手に取ってみる児童書が、20%引きとかで売られているし、随所で作家サイン会とかもやっている。我が家も子供が小さい頃は、よく一緒に来て買い物したなぁ(遠い目)。

各社のブースをのんびりと一回り。基本、児童書関係に知り合いは少ない。が、2~3人は顔見知りと出会い立ち話。GWの風物詩的なイベントに育ったか。一通り見てまわると13時過ぎ。さてどうする。

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とりあえず東京都美術館の方へ行ってみるか。すぐそばの上野動物園。入り口で既に大行列。ここまで混んでいるのは、自分の子供の頃からの記憶でもないな。だって、入口に入るまでの行列だよ。

東京都美術館の「若冲展」は70分待ちとの表示。1時間以上待って、さらに大混雑のなかを見るのは二日酔いでなくても辛い。(実は後で調べたら70分待ちは良い方で、120分待ちが当たり前のようだ。やれやれ)。

あきらめて移動じゃ。金がもったいないので、帰りは定期券の使える御茶ノ水まで歩いて行くことに。遠く、秋葉原も物凄い人出のようだ。二日酔いではメシを食う気にもなれない。電車で新宿へ移動。

新宿駅西口へ出て、目指すは東郷青児記念美術館。ここで「フランスの風景 樹をめぐる物語」展をやっているはず。GWでそこそこの人出だが、上野の大混雑を考えると夢のようだ。エレベータで高層ビルをあがっていく。

まずはバルビゾン派などの渋い風景画。いろいろな作家が展示されているが、中でも目を引いたのがテオドール・ルソー。今回の展覧会のサブタイトルはコローからモネ、ピサロ、マチスまでとサブタイトルがついている。

その一角。ピサロは自分の好みの絵はなかったな。むしろ珍しい息子たちの絵の方が良い位だ。モネは一枚だけだが、なかなか珍しい構図だし、いかにもモネらしい色彩感に溢れた佳作。これは良いね。今回のポスターにもなっている。

一番好みに合っていたのは、最近の自分のお気に入りマクシミリアン・リュス。「日没の風景」が今回のベストだな。「サン・トロぺ」も良かったけど。どちらも個人蔵か。こういう絵に巡り合うと、美術展巡りはやめられない。

樹の絵にしては変わっているな、と思って確認するとヴァロットン。成程ね。ルドンの小品も悪くない。このマティスはどうかな。最後にまたまた変わった神話的な絵、と思ったらポール・セリュジェだった。何だか自分の趣味が変なのかも。全体にまずまずのレベル。

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観終わると16時。何処かで迎い酒とも考えた。しかし携帯には「長男が夕方帰宅して夜にはまた下宿に戻る」とメール。慌ただしい奴っちゃな。では、家に帰って晩酌して、早めに寝ることとしよう。。。

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『タモリと戦後ニッポン』(近藤正高/講談社現代新書)

2016/1/27(水)

昨年は戦後70年の節目の年。いろいろな事があった。テレビ的には「笑っていいとも」が前年(2014年3月)に終了して暇になった(?)のか、NHKで「ブラタモリ」がレギュラー番組として復活。我が家の人々は、すっかりはまっている。でもタモリって、こんなキャラだっけ・・・

そんな時に出たのが『タモリと戦後ニッポン』。これが「タモリを軸にして戦後史を振り返る」という、実によく出来た本であった。そうか。タモリは戦後すぐの生まれで、もう70歳なんだ。

山下洋輔との出会いや、赤塚不二夫に世話になった話。全冷中(全日本冷し中華愛好会)や中洲産業大学などなど。大人たちが訳のわからない事を真面目に遊んでいた70年代の空気を、久々に思い出させる本。

自分とタモリの出会いは深夜放送であったが、それが何時であったか。この本を読んで判明。中学生の頃。深夜放送にはまり毎日夜中までラジオを聴いて、次の日は死にそうな顔で学校に通っていた。

自分は基本的にパック(=TBSラジオの「パック・イン・ミュージック」)派であった。ある水曜日。当時の担当は林美雄。「苦労多かるローカルニュース」という人気コーナに、ある日謎の男がやってきて、出鱈目な外国語を話し、最後は4ケ国語麻雀まで披露。

何じゃ、このオヤジはとブッ魂消た。それがタモリ。あれは1975年10月の事であったのか。中学2年生。もう40年も前の話。歳をとる訳だ。大学4年にあがる春休み。皆で免許合宿に行った時に、初めて見たのが昼の「笑っていいとも」。あの番組は32年続いた・・・

いろいろな事を思い出させ、また考えさせられる一冊。でも家族で「ブラタモリ」を見る日が来るとはね。。。

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『砂浜に座り込んだ船』(池澤夏樹/新潮社)

2016/1/1(金)

今年の1冊目。ここ10年位、新年の初めに読むのは池澤夏樹なのが、お約束。年末に出た短篇集『砂浜に座り込んだ船』。大荒れの天候で、砂浜に座礁してしまった大型船を見に行くと、死んだ友人が話しかけてくる・・・

どの短篇も、生と死が不思議に繋がり、溶け合い、入れ替わる。不思議なテイスト。写真を使った表紙も、ピッタリと合っている。去年の最初の一冊『アトミック・ボックス』がポリティカル・サスペンス(「サスペンス」という言葉も死語か?)だったのとは、ガラリと違う。

読みながら、過去に想いをはせる。未来はまだ見えない。夜明け前。自分で道を切り拓いて行けるのか。勝負の年が始まった。。。

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2015年に印象に残った本

2015/12/31(木)

今年も、いよいよ終わり。読んだ本は55冊。少ないな。酒ばっかり飲んでいるからだ。来年は、厳しい展開が予想される。でも生活のベースとして、本は読んでいきたいものだ。今年読んで、印象に残った本は・・・

小説では正月に読んだ『アトミック・ボックス』(池澤夏樹/毎日新聞出版)。あと、待望の新作(続編)として出た『有頂天家族2』(森見登見彦/新潮社)も良かった。

翻訳小説では『オルフェオ』(リチャード・パワーズ/新潮社)。『幸福の遺伝子』以来2年ぶりの新作の登場。今回のメインテーマは現代音楽。一気に読んだ。ジョン・ケージとか、あの辺りの知識があれば、もっと楽しめたのかもしれないが。

ノンフィクション系では『70年代と80年代』(市川哲夫編/毎日新聞出版)が掘り出し物。サブタイトルに「テレビが輝いていた時代」とあるので、昔のテレビ番組を懐かしむ系かと思いきや、物凄い量と質のレベルの高い一冊。

TBSの「調査情報」編集者が取りまとめた、綺羅星のような執筆者たちの「時代を切り取る」文章群。テレビの話題だけでなく、社会全般がテーマ。特に自分が小中高生だった70年代が「どういう時代であったのか」を改めて考えさせられた。

来年も、良い本に出会えますように。。。

PS.年明けに訃報。現代音楽の巨匠で、指揮者でもあったピエール・ブーレーズが亡くなった。もう一度『オルフェオ』読み直すかな。合掌。

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神保町ブックフェスティバル

2015/10/31(土)

今年も読書週間がやってきった。先日の新聞に出ていたが、「読書の秋」と言われるようになったのは意外と古くない。勿論、中国の故事に基づくという話もあるが、出版業界のプロモーションに依るところも大きいようだ。

神保町ブックフェスティバルに出撃。空模様が怪しい。自分が行くと、雨が降り出したのは、過去に1度や2度ではない。今年は、もって欲しい。12時前に到着。お~。何だか凄い人出だ。出版不況は、何処へ。それとも、本が安く買えるから来るのか。

そもそも以前は「掘り出し物」探しの側面があった。ところが最近は「半額セール」をやっているブースが大半。昔は割り引いても2割とかだったんだが。あと今年の変化といえば、児童書系の会場が変わったこと。小学館の所は工事しているからね。

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一通り、ブースを見たら13時近く。昼飯ですな。そうだ。久々に「ランチョン」に行って、ランチビール飲むべ。階段をのぼって行くと、ラッキーな事に待たずに座れた。20年位、来ていなかったか。吉田健一が、こよなく愛した名店。

「日替わりランチ」と「黒生ビール」をオーダ。まずはビールが先着。ここはビヤホールだから、ビールを飲まないと失礼。だから平日はなかなか来られない。こうして土曜日の昼下がりに、のんびりするのが一番。

ランチも到着。今日は「ハンバーグ」に「クリームコロッケ」ですか。キャベツにはオリジナルのドレッシングをかけて、と。やっぱりレベル高いな、この店。客層は年配者が多い。本当は、夜に飲みに来ても良いのだが、ちと高いのだよ。また来よう。ご馳走様でした。。。

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『常識外の一手』(谷川浩司/新潮新書)

2015/10/27(火)

午後から日比谷の某ホテルで講演会とパーティ。講演会は「会計基準がどうたら」とか、自分の理解の範囲外に近かった。ところが最後に出てきて1時間程講演したのが谷川浩司。言わずと知れた第十七世永世名人にして、現・将棋連盟会長である。

実は自分と、ほぼ同じ歳。しかも酒飲みオヤジは、実は小さい頃から今に至るまで将棋をこよなく愛しているのだよ。500名ほどいる他の参加者のほとんどが、将棋を知らないでよく理解できない話だったかもしれない。が、オヤジには貴重な講演。

内容は、最新の著書『常識外の一手』の内容と、ほぼ同様。まずは本筋をわきまえ(=常識や定石を知り、基礎がしっかりしている)ないと、プロにはなれない、と。そうだよね。その上で、そこから更に外れた「常識外の一手」を指せないと頂点には立てない。名人の言葉は重い。

この本、買おうと思っていたのに、本日のお土産で頂いてしまった。ラッキー。将棋は、今では新聞で棋譜を追いかける位だ。老後の楽しみに温存しておいたのだが、ネットでも情報はどんどん取れるし、スマホのアプリも充実している。そろそろ「老後」に足を踏み入れるか・・・

パーティの方は、主催者の挨拶をして義理を果たし、早々に離脱。ボスと飲みに行った。そして更に、新宿に移動してロックバーへ。そうか。そろそろジャック・ブルースの1周忌か。マスタがクリームを何曲もかけてくれる。聴きながら追悼。ヘロヘロに酔っ払う。。。

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